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[フットサルW杯2012]本日、日本代表の第2戦!! ポルトガル戦の見どころ

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 フットサルW杯は4日、大会4日目を迎え、フットサル日本代表はフットサル・ポルトガル代表と19時(日本時間は21時)から、コラートのチャッチャイホールで対戦する。4大会目の出場で、初のグループステージ突破を目指す日本代表にとって、2位での通過を目指すためには非常に重要な一戦になる。

 ポルトガルで、もっとも警戒が必要な選手はFリーグの名古屋オーシャンズでプレーする、フットサル界のクリスチアーノ・ロナウドこと、FPリカルジーニョだ。思わず「それを試合中にやるのか!?」という軽業師的なテクニックを随所に見せ、しかも、そこから決定的なチャンスをつくってしまう。初戦となったリビア戦でも、ゴールに背を向けた状態で両足でボールを挟み、ゴールに向かってボールを放つ『シャチホコシュート』でゴールを狙った。惜しくもゴールライン上にカバーに入ったDFにクリアーされて、得点にはならなかったが、彼の圧倒的な技術は、現時点でフットサル界世界ナンバー1といえるだろう。

 そのリカルジーニョとFP三浦知良(横浜FC)のマッチアップは、非常に注目したいところだ。カズの招集が濃厚になってから、リカルジーニョは「ヒールリフトでカズを抜きたい」と語っていた。注目を集めるカズを、超絶技巧で抜き去れば、大きな注目を集め、フットサル界の発展につながることも、彼は理解している。何かを繰り出しそうな予感は十分だ。対するカズも「フットサル特有の守備の距離感が分かってきた。サッカーよりも間合いを広く取らないと、かわされてピンチを招く」と語っている。両雄の対決は、大きな見どころになる。

 もう一人、ポルトガルには警戒が必要な選手がいる。初戦のリビア戦でハットトリックを達成したFPカルディナルだ。以前、行われたポルトガル遠征でマッチアップしたFP小宮山友祐(バルドラール)浦安は、彼の脅威についてこう語った。

「カルディナルが、僕の背後でフェイクを入れたんですよ。それが見えていたから、動きに付いて行くことができて、リカルジーニョのパスをカットすることができました。そのときに『ああ、オレもできるようになってきたな』なんて手応えを感じていたんです。ところが、宿舎に帰ってビデオを見返したら、勘違いに気付かされました。カルディナルは僕の背後で3回、フェイクを入れていたんです。一つ目は見えていて、付いていけました。でも、残りの2回は見えていなかった。たまたま3回フェイクを入れたことで、1回入れたのと同じ位置に戻って来ていたからパスをカットできたのですが、フェイクを2回にされていたら、完全にフリーになられていました」

 カルディナルの脅威については、FP北原亘(名古屋オーシャンズ)も「今まで対戦したピヴォの中で、印象深いピヴォの一人であることは確か」と警戒する。「手足が長いので、一度ボールを収めさせてしまうと、うまく手を使われて、ターンの時も足が長いので届かない印象が強く残っています。受けさせる前に、出し手の方のマークと、フィクソで良い関係をつくって、うまく入れさせないことが大事かなと思います」と、ボールを受けさせないことが大事だと語った。

 また、リカルジーニョとカルディナルという2人が、一緒にプレーすることで、さらに脅威になるとFP木暮賢一郎(名古屋オーシャンズ)は言う。

「カルディナルは、リカルジーニョが好むプレースタイルですからね。(サイドから、ゴール中央への)斜めのパスを入れやすい選手だと思うので。また、カルディナル自身も一人で行けるし、リカルジーニョ自身も一人で行ける。2人のコンビがそれ以上のパワーになるというか、コンビプレーをおとりにしてプレーできるので、怖いのは怖いですよね」

 彼ら2人を自由にしてしまえば、大量失点も免れない。3位になって、ワイルドカードでのグループステージ突破に可能性を残すためにも、大量失点は絶対に避けなければいけない。日本国内で行われた親善試合ではブラジルに3-3と引き分け、ウクライナにも3-1で勝利するなど、世界トップレベルの相手にも結果を出した。自信が膨らんでいる状況なだけに、前に行きたい気持ちになることもあるだろう。とはいえ、最大の目標はグループステージ突破だ。まずは可能な限り失点を少なくすることを考え、勝ち点を得ることを最優先に考えなければいけない。そうしなければ、最終戦のリビア戦を前に『終戦』という事態も起こり得るからだ。

 なお、この試合はスカパーのフジテレビNEXTで、20時50分~生中継される予定。本日はスカパー無料開放デーのため、CS放送を受信可能な方は、全員が視聴できるようです。ぜひ、W杯で戦うカズを、世界最高峰のフットサルを、お楽しみください。また、twitterアカウントの taku_tics でも、文字情報で速報をお届けします。こちらも合わせてどうぞ。

(取材・文 河合拓)

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