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10/9A代表練習後の選手コメント

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 欧州遠征中の日本代表は9日、セルビア北部のノビサドで練習を行った。左足首捻挫のMF遠藤保仁(G大阪)は前日8日に続いて別メニューで調整した。

以下、練習後の選手コメント

●FW柿谷曜一朗(C大阪)
―今回は細貝選手と初めて一緒にやっているが?
「代表はいい選手ばかりなので、いいパスが出てくる。動き出しの部分をしっかりやりたい。今回はヨーロッパでできる大事な試合。しっかりやりたい」
―セルビアのDFラインは強烈だが?
「でも、僕らにもそういう舞台でやっている選手がいる。負けていないと思う」
―点を取ることを重視するのか、周りを生かしたいか。
「僕はFW、攻撃の選手なので、代表じゃなくてもセレッソでも得点は常に狙っている」
―昨日の練習で監督に「落としてからもう一度受ける」と言うことを何度も言われていたが?
「それだけではダメだと思うが、とにかくまずは監督の望んでいることをやる。それがチームコンセプトですから。2列目に落とすというのは、落とすところはそこしかないから。あとは正確性だけだと思う」
―大きな相手とやるが?
「Jでも自分より大きい選手がいるので、普段と違う相手でもいつもどおりのことをやれればいいと思う」
―本田との連係が良くなっているのでは?
「トップ下とFWの関係なので、よくしていかないといけないが、今回は初めて細貝くんやマイクくんがいて、いろいろな選手と話しながら、チームが良い方向に行けるようにしたい」
―クルピ監督が今季限りで退任とのことだが。
「あ、それはノーコメントです。そう言われているので」

●FW岡崎慎司(マインツ)
「まだ始まって間もないので手応えというよりはみんなで確認をしているところ。チームの雰囲気もいいし、この機会をいかに大事にしていくかをみんな考えている。この2試合と次の11月の試合で、自分たちの形を出して、個人個人の課題にチャレンジしていく気持ちが強い」
―チームとしてのテーマと個人的なテーマは?
「攻めにも守備にも課題はあるので、チーム全体で守るところ、攻めるところで一体になること。チームのやることをみんなが理解して、それがサッカーとして体現できるかどうかを試す機会だと思う。それにプラス、個人的には点を取ることを課題にしていきたい」
―セルビアの守備は?
「どれだけチャンスをつくれるかが日本の攻撃の課題だと思う。1回、2回のチャンスで点を取るというより、どれだけ数多くのチャンスをつくれるかの方が大事。そういう中でいい形をいっぱい出して、その何回かのチャンスを決める。ヨーロッパでやっている選手に対してもそれができると思うので、自信を持ってチャレンジしたい」
―守備の手応えは?
「チーム全体としてやるべきことをまずやるという部分で、守備のところはかなり取り組んでいるので、それをまずチャレンジすることがこの2試合では大事だと思う」
―アウェーで守備の部分を試せるのはいい機会だが?
「アウェーでできるチャンスはそんなにないと思うので、チームとしての課題をいい形でポジティブにやっていきたい」
―対戦を楽しみにしている選手は?
「そういうのはないけど、ヨーロッパでやっている選手は知っている選手が何人もいるし、1対1どうこうではなく、点を取りたいというのがある。チーム全体としてどれだけ崩せるかという中で僕の役割は点を取ること。その部分で1点でも多く取れるようにしたい」
―セルビアの印象は?
「前回のW杯直前に対戦したときの印象が強烈だった。当時は自分もJリーグでプレーしていて、あまりヨーロッパのチームと対戦する機会がなかった。こんな2軍で来ても強いんだなと。なめていたわけではないけど、日本のホームで、2軍で来て、こんなに強いのかと強烈な印象だった」
―今回のセルビアは映像を見てどうだった?
「ビックリすることはないけど、絶対に侮れないと思う」
―マインツでは1トップでもプレーしているが?
「いろんなポジションも経験して、毎試合出ている中で、個人的な課題はどこで勝負するかということ。裏に出るのが得意で海外に来ていると思うし、クラブと代表で役割が違っても、変わらないのは点を取るためにプレーするということ。一番のチョイスは裏じゃないといけないと思っている」

●MF長谷部誠(ニュルンベルク)
―疲労は?
「全然大丈夫です。昨日は次の試合に向けてということで休ませてもらった」
―チームの仕上がりは?
「トレーニングも集中してやれているし、そのへんは良い感じです」
―ニュルンベルクの監督が解任されたが?
「でも、新しい監督がまだ来ていないですし、今は代表にいるので」
―セルビアの印象は?
「良いチームですね。DFラインには特に世界のトップクラブでプレーしている選手が多くいる。後ろだけではなく前の選手もテクニックがある。良いチームだと思う」
―監督がアウェーで消極的になると言っているが?
「消極的というか、受け身になるのは多少ある。ホームとは多少違って、受け身になるのはしょうがないというのもある。ただ、その中で自分たちが主導権を握れる時間をどれだけ増やせるか」
―今回は細貝が復帰し、山口もいるが?
「それぞれの選手に特徴があるので、チームのやり方の中でフィットするよう、しっかりやっていきたい」
―チームでボランチとしてプレーして臨む代表戦。今までと違う?
「違いはあまりない。9月の試合のときはチームではボランチで試合をほとんどしていなかったけど、あの試合でも手応えを感じた」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―今日も別メニューだったが?
「万全を期すということ。今日もやろうと思えばやれたけど、自分からというより、スタッフからストップがかかった。グラウンドもあまりよくないし、足首を痛めている選手にはよくない。明日の状況を見て、リバウンドがなければ問題ないし、試合に向けてやっていきたい」
―痛みは?
「100%消えてないけど、プレーにはそんなに影響がない」
―ボランチで細貝と山口の2人が出る可能性もあるが?
「ボールを取れる2人だと思うし、どちらが攻撃、どちらが守備ということではなく、バランスを保てればいいのかなと思う。ハジ(細貝)も最近調子がいいし、(山口)螢もJで常に結果を出している選手。問題ないと思う。(2人が試合に出ることで)新たな面も出ると思うし、それをチームとしてプラスにしていければ」

●DF長友佑都(インテル)
「戦術的にも細かい確認ができているので、すごく雰囲気もいいし、みんな次のセルビア戦に向けていい準備ができている」
―アウェー2連戦の位置づけは?
「来年のW杯を意識して、日々練習でも試合でもやっているし、しっかりと結果も内容も残せることを心がけてやりたい」
―相手にはスタンコビッチがいるが?
「彼は選手としても偉大なる記録を残しているし、一緒にやっていて、プレー面だけじゃなく、精神面でも彼に教わった部分がたくさんある。こういった形で彼の引退試合に携われることはすごい誇りに思うし、幸せだなと思う」
―相手は長身選手が多いが?
「相手どうこうより、しっかり自分たちが準備しているものをこの試合で出したい」
―コンフェデから守備の課題を修正していると思うが、手応えは?
「守備というのはDFの選手だけでするのではなく、チーム全体が連動してやらないと難しいというのは正直感じている。この2試合でチームが連動していい守備、そしていい守備から攻撃につながるような試合をしたい」
―所属クラブでは得点を重ねているが、攻撃の部分は?
「どんどん得点に絡んでいきたいので、チャンスがあればどんどん積極的に攻撃したい」
―9月の試合ではみんなで守備する意識が強かったが、今回の練習ではどうだった?
「短い期間ですごく集中して練習できているし、細かい部分を監督が要求している。すごく充実した代表合宿を送れている」
―アウェーで成果が試されるが?
「ホームとアウェーはまったく別モノで、とくにヨーロッパでのアウェーというのは僕自身いろいろ経験しているが、すごく苦しい試合になることが多い。アウェーでやれるのはすごくいいことだと思う」
―今合宿でも3-4-3を確認しているが?
「一つのフォーメーションだけじゃなく、3-4-3というフォーメーションも自分たちの武器として持っていれば試合の中で相手に合わせることもできるし、逆に自分たちのやりやすいフォーメーションで相手を惑わすこともできる。2つのフォーメーションを持っていることは自分たちの大きな武器だと思う」
―スタンコビッチと戦えるのは特別なこと?
「彼とは2年半くらいプレーしたけど、選手としては言うことがないくらい素晴らしい選手だった。ただ、サッカー選手という以上に人間として素晴らしい選手で、僕がインテルに来て、何も分からない状態のときにすごくサポートをして助けてくれた。彼の引退試合にこういう形で、代表として、彼を相手にして勝負できるというのは本当に幸せ」
―旧ユーゴの選手の強さを感じる?
「基本的にメンタルがブレているところをあんまり見たことがない。ケガが多い時期があって、僕もともにしたけど、今、自分にできることをしっかりとやっていたし、自分のことだけじゃなく、苦しいときでもチームのために行動を起こしていた。そういう彼を見ていて、学ぶべきところがたくさんあった」
―この2年で長友選手自身も成長したと思うが?
「彼は僕が日本代表の日の丸を背負って戦っている姿をたぶん見たことがないんじゃないかな。もちろん生では見たことないし、テレビで見たことがあるかも分からないので、日の丸を背負って成長した長友佑都を彼の目の前で見せたいという強い気持ちがある」
―一緒に食事をしたことは?
「彼とも行ったことはある。スナイデル、スタンコビッチ、キブとかと一緒にご飯を食べたことはある」
―インテルから「長友を削るな」という指令がスタンコビッチに出たという報道もあったが?
「彼もミラノに住んでいるので、言われたのかな(笑)。今回の飛行機で偶然、彼と一緒だったので、そのときに『削るなとインテルに言われた』と言っていた。ただ『最初の10分、15分は俺にプレッシャーに来るなとみんなに言っておけ』と言われたので、『分かったよ』と言っておいた(笑)」

●DF吉田麻也(サウサンプトン)
「ドルトムントのスボティッチとか何人かの選手は来ていないけど、それでもイバノビッチとかいるし、特の守備陣にレベルの高い選手がそろっている。相手として非常に手強いと思う。ヨーロッパ予選は難しいグループだったのでW杯出場はならなかったと思うけど、それを差し引いてもすごい強いチームだと思うので気を引き締めてやりたい」
―フィジカルの強い相手に対してどう攻撃と守備をする?
「攻撃に関してはいつもどおり、自分たちのサッカーをして、自分たちの狙いで得点を取れればいい。守備に関してはコンパクトにして、ラインを高く保って、なるべく高い位置でボールを奪って2次攻撃、3次攻撃につなげたい」
―コンフェデからの守備の課題は解消されている?
「グアテマラ戦、ガーナ戦は悪くなかったと思うけど、1試合、2試合で満足せず、継続して改善していかないといけない。アウェーでヨーロッパのチームとの難しい戦いの中でもしっかり形にできるようにしていきたい」
―アウェーで押し込まれる時間もあるかもしれないが?
「アウェーだし、あり得ると思う。我慢するときは我慢することが大事。それはコンフェデでも実感している」
―セルビアの攻撃陣は?
「多少、FWで来ていない選手もいると聞いているけど、みんなが知っているようなチームでプレーしている選手ばかり。手ごわいと思うし、イバノビッチは屈指のSBで、CBもできる。逆サイドのコラロフも含めて、SB2人は相当やると思う。ストイコビッチがいないだけましかな(笑)」

●DF今野泰幸(G大阪)
―セルビアの印象は?
「ヨーロッパという感じ。大柄で、しかも技術が高くて、戦術もしっかりしている」
―守備のテーマは?
「守備は全員でやるもの。前線からDFラインまでコンパクトに保って、隙をなくすポジション取りが大事」
―今回はアウェーでの試合になるが?
「力のあるチームとアウェーで対戦する中でどれだけやれるか。自分たちを出したい。攻撃でも守備でも、自分たちのやりたいことをやりたい。チャレンジして、その結果どうなるか。そういう試合をやって出たいいところや課題を見つめ直したい。怖がらずに積極的にやりたい」
―3バックを試す可能性もあるが?
「練習でもやっているし、やり続けるしかない。サッカーにはいろんな状況が出てくるし、実戦で出てくることもある。そういう問題点を一つずつつぶしていく必要がある。試合中にスムーズに4-2-3-1から3-4-3に移行して相手を混乱させられることができれば大きいと思うし、より3トップに近くなるので、ボールを保持できたときには攻撃力が出るし、点を取る確率は高くなるのかなと思う」

●DF酒井高徳(シュツットガルト)
―柿谷を生かすには?
「裏への飛び出しというのはSBとして見てあげたいし、みんなもカキくん(柿谷)の一発の裏へ抜ける動き出しは武器だと思っている。意識して配球している思う。自分も意識したい」
―3-4-3でのイメージは?
「コンセプトをしっかり守ったうえで自分のプレーをするということは、どのフォーメーションになっても変わらないと思う。前になっても後ろになっても自分の売りは攻撃。攻撃に関する仕掛けやクロス、シュートをやっていきたい」
―練習後に監督と話していたが?
「監督から呼ばれた。ポジショニングの細かい修正、意識の確認です。守備のことでした」

●GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)
「今回はアウェーで2試合できるし、こういう試合をどんどん積み上げていかないといけない。9月のガーナ戦ではマークのちょっとしたところで1失点したけど、守備の意識としてはコンフェデ、ウルグアイ戦よりは高くなってきている。体を付けて自由にやらせないことが大前提。実際の試合でそういうことを頭に入れながらやっていきたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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