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世界への“最初の関門”突破のU-16日本代表!! 効果的に得点重ね、3試合連続完封勝利で予選首位通過!!

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3連勝で首位通過を決めたU-16日本代表

[10.7 U17アジアカップ予選 U-16日本代表 3-0 U-16シリア代表 ヨルダン]

 世界への最初の関門を潜り抜ける勝利となった。7日に行われたAFC U-17アジアカップ2023予選グループA第4節でU-16日本代表はU-16シリア代表と対戦。3-0の快勝を収め、グループ首位通過が決まった。

 シリアに対して「日本が最も苦手とするサッカーをしてくる」と警戒していた森山佳郎監督は、第2戦から大幅にメンバーを変更。第1戦のメンバーをベースとした布陣に戻しつつ、GKには今大会初先発となる後藤亘(FC東京U-18)を配置した。これで日本は大会登録23名全員が1度は先発のピッチに立つこととなった。

 そして試合は開始早々に動く。森山監督が「選手たちが戦う雰囲気に持って行きながら試合に入り、前の試合と同じく相手の出鼻を挫くことができた」と振り返ったように、前半4分に先制点が生まれた。

 右サイドでボールを受けたSBの柴田翔太郎(川崎F U-18)が切り返しから左足でのクロスを送り込む。左SBもこなし、「左右どっちの足でもいけるのが自分の武器」と語る男の放ったボールが狙った先はニアサイドに走り込んだFW名和田我空(神村学園高)。このボールをマーク役の相手DFと名和田のどちらも触れずに後方へ流れると、結果的にこれが絶妙のフェイントとなってGKも触れずにゴールイン。日本に先制点が生まれた。

 その後も日本がボールを保持して押し込む流れとなり、前半23分にはPKのチャンスも得るが、これはMF吉永夢希(神村学園高)のキックが防がれて追加点は奪えない。すると、シリアもカウンターからの逆襲で日本に脅威を与える流れに。「クリア気味に蹴ってくるロングボールのタイミングを予想するのが難しかった」とDF永野修都(FC東京U-18)が振り返ったように、ドイツでプレーする大型FWスレイマン・アリを中心としたシンプルかつスピーディーなシリアの攻めに際どいシーンも作られてしまう。

 前半31分にはCKのこぼれ球を拾われての二次攻撃からファーサイドへのクロスで日本DFのマークを外したMFマムドゥ・ワルダがフリーで決定的なシュートを放つが、ここはGK後藤が冷静に構えての好守で阻止。さらに同37分にライン裏へと抜け出したホマム・マフムードのシュートもGK後藤が正面でキャッチして事なきを得た。

「失点してもおかしくないシーンが続いてちょっと嫌な雰囲気になっていた」

 そんな試合の流れを断ち切ったのが名和田のFKだった。マンツーマンで相手DFにつかれる中でオトリ役に回っていたが、セットプレーならばマークは関係ない。角度のない位置で得た前半42分のFKを、「狙う気持ちでニアに」(名和田)蹴ると、意表をつかれた相手GKはセーブしきれずにラインを割ってゴールインの判定に。貴重な追加点が日本に生まれた。

 こうなると、試合は日本ペースに。主将を務めるDF小杉啓太(湘南U-18)が「前半は裏を使われてしまったけれど、後半は修正できた」と語ったように、連係面はもちろん、個人の守備対応も改善。さらに後半22分には、柴田のクロスから交代出場のFW徳田誉(鹿島ユース)が「自分の中では一番自信を持っている形」のヘディングを突き刺し、決定的な3点目も生まれた。

 シリアの反撃も抑え切った日本は3-0で完勝。勝ち点3を積み上げると、同日の試合でU-16ヨルダン代表が引き分けたため、最終戦を待たずに日本の予選首位通過が決まった。

(取材・文 川端暁彦)
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