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緑の遊び心と青き強度。期待の大型ボランチ山本丈偉(東京Vユース)が示すモノ

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U-17日本代表の大型ボランチ、MF山本丈偉(東京Vユース)

「チームとしてはかなり良い感じで来られているし、自分はもう最初から全力でいくだけなんで」

 U-17日本代表MF山本丈偉(東京Vユース)は、U-17ウズベキスタン代表との初戦を前に、そう言ってニヤリと笑った。

 試合のポイントについてはこう語る。

「初戦だし相手は最初から激しく来ると思うんですけど、そこで怯えずにやりたい。自分たちのところ(中盤の中央)で、まず1対1で負けないことを意識したい」

 山本を知っている人ならば少し意外に感じるコメントかもしれない。「守備はずっと苦手だった」と振り返るように、185cmの大きな体を持っているものの、その売りは守備より攻撃にあった。ボールを持って魅せるプレーヤーとしての本質が変化したわけではないが、明らかな変化もある。

「代表に来るたびに守備の部分を成長させてもらった感覚は自分にもあって、チームに帰ってからも代表で言われたことを意識してちょっとずつ強くなれたと思う。まだ足りないのはわかってるんですけど、一人で多くのパスコースを見て狙えるようにもなっていると思う」

 ただもちろん、「やっぱ自分はヴェルディなんで」と言うように、その真骨頂は攻撃にある。

「自分がたくさんボールを受けてゲームを組み立てたいし、相手の逆を突くプレーだったり、遊び心のあるところは出していきたい」

 最近は欧州王者マンチェスター・シティの映像を観て刺激も受けている。特にスペイン代表の大型MFロドリからは特別な刺激を受けてきた。「守備も攻撃もいいし、本当に何でもできる選手なんで」と、プレーする上での一つの理想像を見出している。

 胸に抱く大志は、もちろんそうしたステージに自分も登っていくこと。そのためにアジアの舞台でチームを終わらせるわけにはいかない。「ここでチームが終わることなんて想像もしてない」と語る日本の舵取りが、攻守両面でチームを引っ張っていく。

(取材・文 川端暁彦)
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