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対世界を楽しむMF吉永夢希(神村学園高)は先輩FW福田師王からも刺激。「自分も明日は結果を残したい」

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世界での戦いを楽しむMF吉永夢希(神村学園高)。スペイン戦では「結果を残したい」

 MF吉永夢希(神村学園高)は最もU-17ワールドカップを楽しんでいる選手の一人かもしれない。

 試合が終わるたびに「楽しかった」という言葉が聞かれた。ベルギーへの挑戦が決まっている吉永にとって、同年代の世界トップレベルの選手たちとここで競り合えるのは本当に貴重な機会なのだ。

 続いてぶつかる相手はU-17スペイン代表。相手にとって不足はない。

「ボール回しはめちゃくちゃ上手い。本当にすごい奴らしかいないと思うので、そこにどれだけ自分たちが立ち向かっていけるか楽しみですし、そこでしっかり結果を残して勝てるようにしたい」(吉永)

 左サイドからの攻撃的なプレーが持ち味だが、U-17セネガル代表との第3戦では「チームが勝つのが第一なので、守備重視で」と献身的なプレーを継続するなど、今大会は必ずしも“猪突猛進”のプレーではない。

「今まではもらったら全部行くみたいなところもあったんですけど、1対1でなかなか勝てない相手もいるし、あとは人を使うことも意識している。時間帯によって自分のプレーを変えたり、全部行くのではなく、1回止まって冷静にパスを出すことも考えながらやってきた」(吉永)

 ベルギーなど欧州クラブの練習に継続して参加した経験も大きく、そこで外国人選手の当たりの強さも体感して自分の中にあったプレー基準を修正していたことは「本当に今大会に役立っている」(吉永)。そうした学びを、しっかりピッチでのプレーに繋げている。

 18日にはU-22日本代表とU-22アルゼンチン代表の試合を映像で観戦。神村学園の先輩FW福田師王のゴールに大いに刺激を受けた。

「昨日、(名和田)我空と一緒に試合を観ていたら、『決める』と言ったとおりに決めてしまう師王さんは凄い。自分も明日は結果を残したいと思います」

 先に欧州へと旅立っていった尊敬する先輩に少しでも近づくために。吉永は欧州の伝統国相手に「結果」を求める。

(取材・文 川端暁彦)
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川端暁彦
Text by 川端暁彦

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