[5.3 U23アジア杯決勝 日本 1-0 ウズベキスタン ドーハ]

　勝利を目前に控えた後半アディショナルタイム10分、U-23日本代表の守護神がチームを危機から救った。

　後半アディショナルタイム1分にFW山田楓喜のゴールで先制した日本だったが、同アディショナルタイム8分、DF関根大輝の不運なハンドがVARで確認されてPKを与えてしまう。

　しかし、そこに立ちはだかったのがGK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)だった。完璧な右への横っ飛びを見せると、読みどおりにMFウマラリ・ラクモナリエフのキックを弾き切り、このビッグプレーが日本の勝利を決定づけた。

　試合後、フラッシュインタビューに応じた小久保は「自分的にはあまり自信はなかった」と本音を吐露。それでも「(PKを与えた後に)みんなが駆け寄ってくれて、『お前なら止められる』という言葉を信じた。止められたのですごく嬉しい」と仲間に感謝した。

　決勝の対戦相手は2年前の前回大会準決勝で0-2の敗戦を喫していたウズベキスタン。その試合ではベンチに控え、GK鈴木彩艶をサポートしていた小久保が見事なリベンジを果たした。

「難しい試合になるのは分かっていた。宿敵のウズベキスタンということでリベンジを果たそうとみんなで話していた。勝てて本当に嬉しい」。そう喜びを表現していた小久保は「チーム一丸となって優勝できたことが嬉しく思う」と団結力を誇った。

　この勝利により、アジア王者としてのパリ五輪参戦が決定。しかし、小久保は「まずはパリのことは考えずに、今いるチームメートたちと喜びたい」と静かに言い切った。

　前日練習後には「(このチームで戦う大会が)もう終わっちゃうのかと思うと寂しい」と本音を明かし、タイムアップ直前には試合中にもかかわらず涙を浮かべていた小久保。大きな思いを背負った一戦での大活躍に、最後は「サポーターの皆さんも夜遅い中、ここまで応援してくれて感謝しかないです」と日本から応援してくれた人々に感謝を述べた。

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