beacon

[五輪]反町ジャパンは痛恨の黒星スタート

このエントリーをはてなブックマークに追加
[8.7 北京五輪GL 日本0-1アメリカ 天津]

 北京五輪の男子グループリーグが7日開幕し、日本はアメリカと対戦した。前半は日本が優勢に進めたが、決定的な場面でシュートミスを犯すなどゴールを奪えず、後半立ち上がりの2分に失点。そのまま0-1で敗れ、勝ち点3が必要だった初戦で痛恨の黒星を喫した。日本は10日の第2戦でナイジェリアと対戦する。

 日本は4-5-1のシステム。GK西川周作に、4バックは右から内田篤人、森重真人、水本裕貴、長友佑都と並んだ。中盤は梶山陽平と本田拓也がダブルボランチを組み、右に本田圭佑、左に香川真司、トップ下に谷口博之、森本貴幸が1トップに入った。
 アメリカは4-4-2の布陣で、エースのアドゥとオーバーエイジ枠で招集された36歳のマクブライドが2トップを組んだ。

 前半は終始、日本ペースで進んだ。アメリカは動きが重く、前線からのプレスもないため、日本がDFラインから中盤まで自由にボールを持ち、ゲームをコントロールした。アメリカは左サイドの守備も不安定で、内田が再三オーバーラップからチャンスを演出。ゴールのあと一歩まで迫った。
 前半21分には右CKのチャンスでトリッキーなプレーを見せ、決定機をつくった。本田圭が内田にショートコーナーで出すと、ニアサイドから内田に寄ってきた香川にパス。内田がワンツーの形でもう一度ボールを受け、ゴール前に低いクロス。ここに森重がフリーで飛び込んだが、右足のシュートは空振り。まさかのミスで絶好の先制機を逃した。
 前半28分には本田圭のパスから右サイドのスペースに抜け出した谷口がゴール前に折り返すが、GKがキャッチ。同40分、香川のスルーパスに反応した内田が右サイドからセンタリングを入れたが、ゴール前に走り込んだ谷口の眼前でDFがかろうじてクリアした。
 アメリカは何度かアドゥが強引なミドルシュートでゴールを狙ったが、全体的に運動量も少なく、連動した攻撃はなく、決定機をつくるまでには至らなかった。

 0-0で折り返した後半立ち上がりに試合は動く。アメリカは右サイドをオーバーラップしたウインがグラウンダーのクロスを上げると、水本のクリアしたボールがホールデンの目の前へ。素早く左足を振り抜いたシュートは西川が体に当てながら、脇の下をすり抜けてゴールへ。アメリカがワンチャンスをものにし、先制に成功した。
 まさかの先制点を許した日本は反撃に出たいが、気温36度の暑さが体力を奪い、徐々に運動量が落ちる。中盤で梶山はパスミスを連発し、本田圭の動きもキレが悪い。前線の森本は孤立し、攻撃の形をまったくつくれなかった。
 反町康治監督は後半19分、梶山に代えてFW李忠成、同28分に森本に代えてFW豊田陽平を投入。攻撃の枚数を増やすが、途中出場の選手がなかなか効果的なプレーを見せられない。
 後半35分、本田拓のフィードから本田圭がPA内に進入し、切り返して右足でシュートを打ったが、ゴール前の豊田に当たってしまう。同38分には香川の左クロスから本田圭がフリーでヘディングシュートを放つが、ゴールのはるか上へ外れた。
 後半43分には本田圭のロビングパスに抜け出した豊田がPA内で相手DFに倒される場面もあったが、ファウルはなし。後半ロスタイムの李のヘディングもゴールの枠を捉えきれず、そのまま0-1で敗れた。

(文 西山紘平)

TOP