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俊輔も合流し岡田ジャパンが豪州戦へ再始動

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 日本代表が6日、11日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(日産ス)に向け千葉県内で再始動した。4日のフィンランド戦(5-1)後、チームはいったん解散。短い休息をへて、再び練習を開始した。前日5日に来日したMF中村俊輔(セルティック)も合流。4対4のパス回しではフリーマン、フォーメーション練習では右MFの位置に入り、精力的にプレーした。

 所属するセルティックは7日にカップ戦を控えているが、相手が3部リーグ所属の格下ということもあり、日本代表の要望が受け入れられ、早期合流が実現した。岡田武史監督は「きょうは別メニューでやるのかなと思っていたが、本人が“大丈夫”と。全然問題なかった」と、いきなりのフル合流に喜びを隠せない。他の4人の欧州組が合流できるのは9日だが、「いよいよこれからオーストラリア戦なんだなと、みんな締まっているし、いい雰囲気だった。W杯予選に大事じゃない試合はないけど、オーストラリアがアジアでトップレベルにあるのはみんな分かっているし、その相手に1勝したい気持ちがあるんだと思う」と、チーム内に高まる決戦ムードに手応えを感じていた。

 昨年11月のW杯アジア最終予選・カタール戦(3-0)以来の代表合流となった中村俊は09年の代表戦3試合のうち、すでに4日のフィンランド戦はビデオでチェック済みという。「ボールを回しながら裏を狙っていたし、それはよかったと思う。オカちゃん(岡崎)が2回、裏に出て点取ったしね。あとは、あれを他の人も増やした方がいいかな」と指摘した。

 練習前のミーティングでは、ボールを回しているときに焦ってゴール前にラストパスを入れ、敵に奪われたシーンが修正点として取り上げられた。「焦らないこと。5回ぐらいパスがつながったら無理やり狙っていたけど、パスして動いて(相手が崩れるのを)待てばいい」と、冷静にプレーすることをチームメイトに説いた。落ち着いてじっくり回し、相手に隙が生まれるのを待つ。MF遠藤保仁も「急ぎすぎないことが大事。負けているゲームはたいてい、そこでボールを失ってカウンターを受けている」と話した。

 欧州のトップリーグでプレーしている選手がずらりと並ぶオーストラリア。アジアの規格を超えている最大のライバルとの一戦が、最終予選の天王山になる。「オシムさんのころからやっている、パスして動いてというサッカーがどうなるのか。どこが通じて、どこがダメなのか。それを日本の強みにしていけるのか。(オシム監督時代の07年9月に)スイスとやったけど、あれだけじゃ足りない」。“ほぼ欧州”のオーストラリアに日本のサッカーがどこまで通じるのか。W杯予選の行方を占うだけでなく、来年のW杯本大会への試金石にもなる。11日の大一番を前に、俊輔の視線は南アフリカにも向いていた。

<写真>中村俊輔は合流初日からフルメニューをこなした

(取材・文 西山紘平)

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