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ピリピリ岡田監督、練習非公開&取材対応も3選手に限定

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 岡田ジャパンが厳戒態勢に入る。11日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(日産ス)に向け、日本代表の岡田武史監督は7日から試合前日まで4日連続で練習を非公開とする決定を下した。さらに、練習後の取材に応じる選手も1日3人に限定。過剰なまでの“鉄のカーテン”で、否応でもピリピリムードが高まってきた。

 一切の情報は漏らさない。「申し訳ないが、あした(7日)から非公開で練習をやります」。6日の練習後、岡田監督は報道陣にそう切り出した。「(オーストラリアの)ピム監督が日本に友人がたくさんいて、(日本の練習を)見に行ってほしいと頼まれている人もいるらしい。あしたからはサッカー関係の人でも、僕がオーケーした人以外は(練習場に)入れない」。かつてJリーグの大宮、京都でも指揮を執っていたピム・ファーベーク監督の情報網を警戒した指揮官が、サポーター、報道陣はもちろん、関係者でさえも練習の見学を認めない異例の対策に打って出た。

 さらに練習後の取材対応も3選手に限定。トルシエ元監督が02年のW杯本大会中に同様の措置を取ったことはあるが、予選では前代未聞の厳戒態勢だ。「僕は口を滑らせないから」と、岡田監督は毎日取材に応じるが、選手取材は統制する。選手の口から余計な情報が出ることを避けたいとの判断だ。「どんなゲームも大事だけど、チーム全体としてピークに持っていく場合、今までやってないことをやった方がいい。普段やっているとありがたみがない。それだけのことをやる価値のある相手」と、オーストラリア戦に懸ける並々ならぬ決意を伺わせた。

 この日からMF中村俊輔が合流し、7日には流通経済大と練習試合を行う。9日からは中村俊以外の欧州組4人も合流する予定で、国内組で臨んだ4日のフィンランド戦(5-1)前は「お互い手の内は分かっている。特に隠すことはないし、(ピム監督には)いい席を用意してあげたいと思う」と余裕のコメントだったが、あっさりと前言撤回。徹底した“欧州組隠し”が功を奏するか。

<写真>練習を非公開にするなどピリピリムードを漂わせる岡田武史監督

(取材・文 西山紘平)

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