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「悔しい気持ちある」U-18代表原口が山田直に刺激

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[5.27 練習試合 U-18日本代表候補 1-6 湘南 馬入ふれあい公園(平塚)]

 今年初めて同学年のU-18日本代表候補合宿に参加したFW原口元気(浦和)が現在のチームの課題を指摘して、合宿から一足先に離脱した。
 原口は27日に行われた湘南との練習試合(45分3本)の1本目に左MFとして先発。約30分間限定のプレーだったが、ドリブル突破でファウルを誘い、狙い済ました右足FKをクロスバーに直撃させた。得点こそなかったものの、抜群のキープ力を見せるなどチームを引っ張った原口。ただ、相手のプレッシャーにボールを失い、ポゼッションで下回った内容に「(相手がJとはいえ)もっと回して支配しなければいけない」と厳しかった。

 今年行われるU-20W杯出場をかけた08年AFC U-19選手権は準々決勝で韓国に0-3で完敗。ポゼッションもシュート数も圧倒的に下回る“衝撃的”な敗戦で世界進出を逃した。今回合宿に参加していたU-18代表は次回の11年U-20W杯を目指している世代。誰より早くJ1で結果を出している原口はそのエースとして期待されている。それだけに「前回のリベンジの気持ちはある。前の代表を経験しているからそこで得たものを出したい」という言葉にも力がこもった。
 アジアの他国・地域のレベルアップによって、もはや当たり前のように世界へ行けた時代とは違う。ロンドン五輪出場も見据える原口は同年代の代表がレベルアップするために、すでに浦和のレギュラーとしてJ1でつんでいる経験、そしてアジアで敗れた経験を伝えていくつもりだ。
 
 自分自身がよりレベルアップするという気持ちも当然ある。27日に初戦が行われたキリンカップ、そしてW杯アジア最終予選メンバーとして、チームメイトで1学年上の先輩MF山田直輝が日本代表入り。ともにレギュラーとして浦和で出場しているが、先にA代表へピックアップされたのは山田直だった。原口は「(山田直は)自分よりも評価されているから呼ばれている。悔しい気持ちはある」と思いを口にした。
 30日にナビスコ杯を控えるチームに合流するためにU-18代表候補合宿から1日早く離脱した原口。より上のレベルで成長するために、ユース代表のエースはチームで結果にこだわっていく。

(取材・文 吉田太郎)

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