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左太腿不安の闘莉王が合流。「壊れるつもりで戦う」

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 24日の大宮戦で古傷の左太腿を痛めて途中交代し、チリ戦を回避した田中マルクス闘莉王(浦和レッズ)が全体練習に合流。変則ミニゲームやシュート練習などをフルでこなした。
動きそのものに違和感は見られず、岡田監督が「闘莉王と長友は問題ない」と話したことで、ベルギー戦出場は濃厚だ。

もっとも、闘莉王自身は多少の不安を隠しきれずにいる。
「残念ながら前回(のチリ戦)は出られなかったが、こうして代表に来るとテンションが上がる。でも、左足は完全ではない」と緊張の面持ちだ。

胸の中に渦巻くW杯への強い思いが、満身創痍の体を動かしている。03年に帰化し、04年アテネ五輪に出場。日本国籍取得を決意したのは「日本に恩返しをしたいから」という理由だった。けれども、06年W杯ドイツ大会は闘莉王待望論が巻き起こったにも関わらず、ジーコ監督に一度も呼ばれることなく夢は潰えた。それだけに、「南アフリカこそ」という思いは人一倍強い。

「今までいろいろな困難を乗り越えてやってきて、光が見えるところまできている。W杯という夢をつかみたい」と気持ちは早や6月6日へと向かっている闘将。
「ウズベク戦で決める。壊れるつもりで戦う」と、きっぱりとした口調で言い切った。

<写真>練習に合流した田中マルクス闘莉王

(取材・文・矢内由美子)

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