beacon

U-19代表がオランダ遠征前日練習、組み合わせ決定のアジア予選へ意欲

このエントリーをはてなブックマークに追加

 11年U-20W杯(コロンビア)の出場権を懸けたAFC U-19選手権(中国)を今秋に戦うU-19日本代表が、オランダ遠征(15日~26日)出発を控えた14日、千葉県内で2時間30分弱のトレーニングを行った。

 週末にJリーグなどが行われるため、DF古林将太(湘南)、遠藤航(湘南ユース)、松原健(大分U-18)、MF大崎淳矢(広島)、茨田陽生(柏)、FW宇佐美貴史(G大阪)の6選手が不在。12人という少人数で練習は行われたが、布啓一郎監督が攻守の切り替えが遅れた選手たちを厳しく指摘するなど、合宿初日から気合の入ったトレーニングとなった。

 ケガで別メニューのDF内田達也(G大阪)を除くフィールド9選手とスタッフ1人が4-4-2システムを組んだフォーメーション練習では、右SBに岡本拓也(浦和ユース)、CBが寺岡真弘(関西大)とキローラン木鈴(東京Vユース)、左SBが藤田息吹(慶應義塾大)、ダブルボランチが山崎直之(東京学芸大)と小島秀仁(前橋育英高)、右MFが堀米勇輝(甲府ユース)、左MFが宮市亮(中京大中京高)、2トップが杉本健勇(C大阪U-18)とチームスタッフの布陣。この攻撃を川浪吾郎(柏)と中村隼(山形)の両GKが受ける形で、サイドからのラストパスに中央へ飛び込んだ選手たちがシュートを繰り返した。この後も、アタッキングサードからサイドを崩してゴールを狙う攻撃練習を行い、岡本が決めた強烈な左足ミドルに選手たちが沸く場面も見られた。

 9日にAFC U-19選手権のグループリーグの組み合わせが決定し、日本は前回のアジア王者でU-20W杯8強のUAEと同じグループC。加えて、UAEと同じく中東のヨルダン、そしてベトナムとグループリーグで戦うこととなった。そしてU-20W杯出場をかけた準々決勝は今回も難関となりそう。前回大会の準々決勝で0-3と完敗し、世界への道を絶たれたライバル・韓国、実力派のオーストラリア、イエメン、そして関係者が「めちゃくちゃ強い」と分析するイランのいずれかと戦わなくてはならない。

 世界切符獲得へ厳しい組み合わせであることは間違いないが、U-17日本代表の主将としてU-17W杯を戦っている内田は「(同じグループの)UAEとはU-17の時もやっているし、イメージもある。ベトナムとヨルダンについては分からないけど、アジアではやれる自信がある」と力を込めた。布監督は「日本の戦い方をしっかりすることが大事」とコメント。今後はより対戦相手を想定しながら準備していくこととなる。

 カナダやセネガルとの国際親善試合などが予定されているオランダ遠征は、現在の力を試す良い機会。今回のメンバーは公式戦の続く一部大学生の代表候補招集が見送られた形となっているが、内田は「外国のチームとしっかり戦えるようになること。新しい選手もいるので、誰が出場してもいいようにコミュニケーションをとりながらやりたい」と抱負を語った。

(取材・文 吉田太郎)

TOP