beacon

アジア杯の悔しさ噛みしめて…柏FW細谷真大は4月再びアジアの舞台へ「優勝してパリの切符をつかみたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW細谷真大

 日本代表での悔しさを残しながらも、新シーズンには胸を躍らせる。柏レイソルのFW細谷真大は19日、Jリーグ開幕PRイベントに出席。「ワクワクしている気持ちが今は一番。もちろんゲームに入ったら勝つ気で行く。体が固くなって難しい展開になる時間帯もあると思うので、そこはチーム一丸となってがんばりたい」と気を吐いた。

 2月頭まで日本代表として参加していたアジアカップを終え、細谷は少しの休養からチームに合流。その直後である18日、ちばぎんカップにメンバー入りした。

 ベンチスタートとなるも後半開始からピッチへ。1-2で敗れ、自身の得点でチームを勝たせられなかったものの、意味ある時間だったことを語る。「しっかり45分出られたところは、来週に向けていい準備ができたかなと思っている。(開幕まで)あと1週間あるが、しっかり勝つためにいい準備したい」と力を込めた。

 今回のアジア杯ではパリ五輪世代から細谷、GK鈴木彩艶(シントトロイデン)、GK野澤大志ブランドン(FC東京)が選出された。細谷はグループリーグ初戦のベトナム戦で先発出場も前半45分で途中交代。日本が敗れた準々決勝・イラン戦(●1-2)では終了間際に投入されるも、大きな活躍を残せずに大会を去った。

 敗戦から少し時間が経ち、改めて大会期間の学びを思い返す。ベトナム戦は前半45分でお役御免となった。「タイミングの違いや自分の背後ではないときの呼び込むところはまだまだ。そこが一番(の交代理由)と思う」。一番印象に残ったことは「切り替えの速さ」だという。「それを常に練習で意識しながら取り組んでいきたい」と課題に向き合った。

 A代表の大半を占める欧州組からも大きな刺激を得た。「ヨーロッパでやっている選手が多かったので、短い期間だったがいい経験になった」。細谷と同じパリオリンピック世代は今冬にも海外に旅立っているが、細谷自身は残留。挑戦する可能性もあったのか、それでも国内でプレーするという理由に、昨年12月の天皇杯準優勝を挙げる。

「天皇杯でああいう負け方をした。自分も決定機があったなかでチームを勝たせられなかったところは、自分の実力不足だった。アカデミーからこのチームをずっと背負ってきているので、タイトルを取りたいとずっと思っている」

 将来的な海外挑戦の意向にも「難しい質問ですけど…」と笑顔ではぐらかす。「自分の夢として考えたらワールドカップにまず出場するところではあるので、そこはあまりお答えできない」と明言を避けた。

 今年4月にはパリ五輪アジア最終予選を兼ねるU23アジアカップがカタールで開催される。大岩剛監督体制のU-23日本代表では、序盤から参加し続けた常連として、改めてパリ五輪への意識を高める。「4月まで本当に時間はない。自チームで結果を残して、選ばれるためにがんばりたいですし、アジア杯が悔しい結果に終わったので、最終予選でしっかり優勝してパリの切符をつかみたい」と気持ちを新たにしている。

 U-21日本代表として参加した2022年U23アジア杯では、初戦でU-23世代のUAE代表に大苦戦するなど、アジアの難しさは体験済み。そのうえで苦戦することも今回のアジア杯で痛感した。「改めて難しさを感じられた。やっぱりすごく難しい大会になると思う」。経験を増やして勝率を上げる。数多の悔しさを飲み込みながら、目指すは今夏のオリンピックだ。

(取材・文 石川祐介)

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2024シーズンJリーグ特集
石川祐介
Text by 石川祐介

TOP