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試合中止から26日目、再開試合は川崎F逃げ切る!

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[10.7 J1第25節 鹿島 2-3 川崎F カシマ]

 9月12日の試合中止から26日目。“史上最長の試合”を川崎Fが制した。大雨によるコンディション不良により試合中止となった9月12日のJ1第25節、鹿島アントラーズ川崎フロンターレ戦(カシマ)が7日、中止した後半29分1秒から再開され、中止時に3-1でリードしていた川崎Fが3-2で逃げ切った。

 ハーフウェーラインから鹿島陣内に約20m入った地点での、鹿島の間接FKから再開された試合はいきなり動いた。DF伊野波雅彦がPAへ放り込んだボールに身体を丸めるようにして飛び込んだMFダニーロが、ゴール前へそらす。これにDFと競りながら飛び込んだDF岩政大樹が身体ごとゴールへと押し込んだ。

 再開からわずか8秒、ファーストプレーで生まれた追撃ゴール。歓喜とどよめきの声が交錯する中で、鹿島は一気に圧力をかける。続く30分(再開後1分)、右サイドのハーフウェーラインを越えた位置でFKを得た鹿島は、MF小笠原満男のキックをファーサイドのダニーロがドンピシャのヘッド! だが、この一撃はクロスバーを直撃。鹿島は跳ね返りから、最後はFW田代有三が詰めようとするも得点にはならなかった。

 完全に押し込まれた川崎Fはカウンターや、CKからのFW鄭大世のヘディングシュートなどでゴールを狙うも、放り込まれたボールをDF陣がクリアするのがやっとの状態。セカンドボールを支配する鹿島は次々と攻撃を仕掛けていった。
 そして39分、鹿島は左クロスを田代が頭で合わせ、41分には右サイドのマルキーニョスからのライナー性のクロスをMF増田誓志が決定的なジャンピングボレー。そして44分には左クロスを増田が右足で合わせ、ゴール前の岩政がコースを変えようとするもボールにはわずかに届かなかった。

 前線の2トップ以外はほぼ全員でゴールを守る川崎Fに対し、鹿島は5分間のロスタイム突入直前にDF中田浩二を投入。マルキーニョスに田代、岩政、中田、新井場をゴール前に張り付け同点ゴールを狙う。だが、ゴール前に放り込むロングボールを川崎FはDF伊藤宏樹、横山知伸の両CBらが身体を張ってブロックする。48分にはゴールエリア内にこぼれかけたボールに岩政が飛び込むが、川崎Fは直前でクリアし、3-2で勝利。相手の猛攻を何とか耐えた川崎Fが首位・清水に勝ち点1差へと迫った。

(取材・文 吉田太郎)

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