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王者に戻ってきた勝負強さ、玉田の劇弾で名古屋が初の連勝

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[6.11 J1第14節 磐田0-1名古屋 ヤマハ]

 前年王者にようやくエンジンがかかってきた。名古屋グランパスは後半44分、FW玉田圭司の劇的ゴールで磐田に1-0で競り勝ち、今季初の連勝を飾った。

 MF金崎夢生が6試合ぶりのベンチ入りを果たすなど故障者も徐々に復帰し、ようやく戦力の整ってきた名古屋に王者らしい勝負強さが戻ってきた。0-0で迎えた後半44分、左サイドのスローインからDF阿部翔平が山なりのクロス。オーバーラップしてきていたDF田中マルクス闘莉王が逆サイドから頭で折り返すと、ゴール前でDF藤田義明のクリアが目の前の玉田に当たり、こぼれ球を玉田が左足で押し込んだ。

「自分もFWなんで、絶対点を取ってやろうという気持ちでいた。まだ今季は連勝していなかったし、絶対連勝したかった」。2得点を決めた5月29日の福岡戦(5-2)に続く玉田の2戦連発弾。今季通算6得点とし、得点ランキング2位と量産体勢に入っている。

 前半28分、闘莉王のロングフィードをFWケネディが胸で落とし、玉田が左足ダイレクトボレー。シュートは浮いてしまったが、積極的にゴールを狙っていった。後半21分にはU-22日本代表FW永井謙佑を投入。攻勢を強め、最後まで勝ち点3を目指した。

「チーム全体であきらめない気持ちを持っていたのでこういう結果につながったと思う」。そう胸を張った玉田は試合後のインタビューで「これで波に乗っていけるか?」と聞かれ、「乗らなきゃいけないと思います」と即答した。開幕からまさかの出遅れとなり、ACLもベスト16敗退。リーグ連覇という目標に向かって、遅まきながら王者が巻き返していく。

[写真]劇弾を決めた名古屋の玉田(右)

(文 西山紘平)

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