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全国自衛隊サッカー大会準決勝、空自3補vs陸自習志野プレビュー

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 全国の自衛隊基地・駐屯地で活動するサッカーチームの日本一決定戦「第48回全国自衛隊サッカー大会」は、26日に駒沢補助競技場で準決勝2試合を行う。前回大会で初優勝を果たした航空自衛隊入間基地第3補給処(空自3補)は、初の4強進出となった陸自習志野と対戦する。

 空自3補は、選手兼監督の熊谷哲平(2曹・大東文化大出身)を中心にまとまりのあるチームだ。熊谷は、かつてシンガポールリーグでプレーした経験を持ち、現在は関東リーグ2部の大成シティフットボールクラブ坂戸でも選手兼監督を務めている。ピッチを広く使うポゼッションスタイルが基本だが、試合毎の戦術変更も柔軟。統率の取れたチームを作り上げてきた。自身は中盤でゲームを組み立てる。斎藤雄太(1士・平成国際大出身)とバランスを取りながら攻守に関わり、相手の急所を突く鋭いフィードを飛ばす。高校時代に第90回全国高校サッカー選手権で得点を挙げているエースの真木基希(士長・米子北高出身)とのホットラインは、貴重な得点源となる。また、七戸翔太郎(士長・関東一高出身)、小木曽真悟(3曹・武蔵越生高出身)の両サイドも果敢にゴール前へ顔を出す。ここまで3試合で16得点を挙げている攻撃陣が魅力だ。

 一方、初の4強進出を果たした陸自習志野は、速攻の破壊力が武器となる。仕掛け所からフィニッシュまでの速さと豪快さは迫力満点。前線は1トップの小沼拓矢(士長・桃山学院大出身)がポストプレーをこなし、シャドーストライカーの鶴田祐助(3曹・長崎工高出身)が相手をなぎ倒すようなドリブルで一気にゴールへ向かう。ただ、速攻のみのチームではなく、中盤では敦谷高大(1士・札幌大出身)が司令塔となり、サイドへボールを散らしながら仕掛け所を探る。陸自習志野のチーム名は「AIR BORNE」。空挺団の落下傘降下から名付けられている。チームメンバーのほとんどが、習志野駐屯地に拠点を置く第1空挺団の隊員。敵陣に潜入して奇襲をかけたり、災害時における最前線での救助活動にあたったりする精鋭部隊を養成するためのレンジャー養成訓練を合格した隊員も多い。センターバックを組む主将の今岡和夫(3曹・大社高出身)と藤井光明(3曹・第一経済大出身)は、ともにレンジャー有資格者。危機察知能力は抜群だ。

 なお、大会は26日に準決勝を行い、27日には味の素フィールド西が丘で決勝戦、3位決定戦が行われる。いずれも無料で一般観戦が可能となっている。


■第48回全国自衛隊サッカー大会・日程
<準決勝>4月26日(土)
陸自習志野 vs 空自3補(10:00、駒沢補助)
海自下総 vs 海自厚木マーカス(12:00、駒沢補助)
<最終日>4月27日(日)
3位決定戦(10:00、味の素フィールド西が丘)
決勝戦(12:30、味の素フィールド西が丘)

(取材・文 平野貴也=フリーライター)

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