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[大学サッカー]教育実習帰りの早大FW渡邉がチーム救う2発(早稲田大vs慶応大)

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[6.20 大学サッカー第59回早慶サッカー定期戦 早稲田大 4-2 慶応大 国立]

 川崎F、清水、横浜FMなどが注目する大学№1ストライカー、早稲田大FW渡邉千真(4年=国見高)が2発でチームを逆転勝利へと導いた。
 過去5年間敗戦のなかった慶応大に前半18分までに2点をリードされる苦しい展開。だが、渡邉は1-2の同41分、左サイドを抜け出したDF中川裕平(3年=四日市中央工高)の折り返しを冷静に左足で沈め同点ゴール。さらに後半14分には左CKからのシュートを一端は相手DFに防がれながらも、こぼれ球に素早く反応し、右足で技ありのゴール決めた。
 4年目にして、早慶戦初ゴール。「最後に決めることが出来て良かった。2点先制されてもみんながあきらめずに出来たことが良かった」と笑顔を見せた。この日は相手のプレッシャーが速く、なかなかボールをつなげなかった早大だったが、渡邉は中盤まで下りてきてチャンスメイク。前半37分にMF松本怜(3年=青森山田高)へスルーパスを通したほか、献身的にポストプレーを行うなど、前線で存在感を発揮し続けた。これには今井敏明監督も「常にちゃんとボールへ競ってくれるし、非常にマジメ。いるとやはり核になる存在。正直な話、いなくなる来年が心配なほど」と絶賛していた。
 
 渡邉は教員免許取得のため、今月4日から母校の国見高(長崎)で教育実習。だが、14日、15日の総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントの関東予選のためにわざわざ九州から関東へ戻り、チームを全国へ導いた後、再び教育実習へ出発するというハードスケジュールを送っていた。今回の早慶戦への練習は、教育実習が終了した後の前日1日だけ。それでもしっかり結果を出してチームの勝利に貢献した。「自分が出ないで負けたら後悔すると思った。チームに貢献できて良かった」。注目の進路については今後、「(各クラブに)練習参加してから決めたい」と話していた渡邉。まずは来月6日に開幕する総理大臣杯で昨年度の全日本大学選手権に続く2冠獲得を目指す。

(取材・文 吉田太郎)

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