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『最悪の試合』でも静岡学園が勝ち点3を掴む

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[高校サッカー]

[6.13 JFAプリンスリーグ東海1部第6節 四日市中央工高 1-2 静岡学園高 鈴鹿スポーツガーデン]

 JFAプリンスリーグ(U-18)東海2位の静岡学園高(静岡)と5位の四日市中央工高(三重)の対決となったこの一戦。U-18日本代表MF加藤大介を怪我で欠く静岡学園に対し、守備の中心の2年生CB谷奥健四郎が累積警告で、FW斎藤拓也を怪我で欠く四中工。ともに主軸を欠く両チームはもうひとつの共通項がある。それは予選に敗れ、全国高校総体出場を逃していることだ。

 「インターハイ予選の悔しさをいかにぶつけられるか」(四中工・樋口士郎監督)がポイントのこの一戦は、結果こそ静岡学園が2-1で勝利を収めたが、「今日の試合はがっかりだった。プリンスリーグの中で一番駄目な試合をした」と静岡学園・川口修監督がこぼしたように、気迫を見せたのは四中工のほうだった。
 立ち上がりから静岡学園が攻勢に出るが、焦りからかシュートを打ち急ぎ、流れを掴み損ねる。15分には四中工がPKで先制。静岡学園は直後の18分にゴール前の混戦からDF鈴木隆太郎が決めて、試合を振り出しに戻すが、徐々に出足が鋭い四中工がペースを握りだす。
 後半立ち上がりは四中工ペースで試合が進んだが、川口監督はなかなかエンジンのかからないチームに喝を入れるべく、10分にU-17日本代表候補FW鈴木健太に代えてスピードがウリのFW廣渡剛太を投入。これが的中し、彼が前半から孤軍奮闘していたMF戸高弘貴と連動し、四中工DF陣に歪をもたらすと、20分には戸高のスルーパスに抜け出した廣渡が決めて、ついに逆転に成功する。
 このゴールが決勝点となり、静岡学園がかろうじて四中工を振り切り、課題が残りながらも勝ち点3を掴み取った。

<写真>球際で競り合う静岡学園・和田(左)と四日市中央工・大石
(取材・文 安藤隆人)

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