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[Jユースカップ]夏の王者、名古屋U18に敗れる!

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[12.13 Jユースカップ2回戦 名古屋U18 1-0 C大阪U-18 豊田]

  2009Jユースカップ第17回Jユース選手権大会2回戦で日本クラブユース選手権(U-18)大会覇者のセレッソ大阪U-18が、名古屋グランパスU18の前に0-1で敗れた。名古屋U18は20日の準々決勝でF東京U-18と対戦する。

 今年のC大阪U-18は、日本クラブユース選手権後、どこか噛み合わず、苦しい時期を過ごしていた。「どこか僕らの中に受身になっている部分があったと思う」。U-18日本代表DF扇原貴宏は、王者になったことで、どこかでチームとしての気持ちの変化があったことを指摘した。全日本ユース選手権は屈辱のグループリーグ敗退を喫するなど、クラブユース選手権で見せたチーム一丸となったサッカーは影を潜め、さらに今大会前にはGK一森純が左手首を骨折し、扇原も左足のひ骨を骨折。CBの人材不足に陥ったC大阪U-18・中谷吉男監督は、一森をCBにコンバートすることを決意。U-17日本代表の杉本健勇と一森のCBコンビで、守備の構築を図った。

 この試合、前半は一森と杉本の両CBが堅い守備を構築し、攻撃はU-18日本代表FW永井龍を軸に、縦に速いサッカーで名古屋U18ゴールに迫った。5分にはロングパスに反応した永井が、DFとの競り合いに勝って、PAに侵入すると、飛び出してきた名古屋U18GK古川貴大を交わす。だが永井がシュートを放つ瞬間、GK古川が必死で足を伸ばし、ブロックしたことにより、シュートは枠をそれていった。
 16分には左サイドを突破した永井の折り返しを、中央でMF野口直人がフリーでシュートを放つが、これもクロスバーの上を越えていった。

 C大阪U-18が立ち上がりのチャンスを決め切れなかったことで、名古屋U18に守備を立て直す時間を与えてしまった。スコアレスで迎えた後半、C大阪U-18は突破力とクロスがうまいMF道上隼人を投入し、右サイドに起点を作って、先制点を奪いに行く。しかし、名古屋U18の岸光と奥山政幸の両CBが落ち着いた対応を見せると、前半は守備に追われた小幡元輝と水野泰輔のダブルボランチが、前目でプレーできるようになり、徐々に名古屋U18の反撃態勢が整って行く。

 そして14分、名古屋U18は小幡のドリブルからの折り返しを、中央で受けたFW高原幹がそのまま中央突破を仕掛け、豪快に決めた。この1点がC大阪U-18の肩に重くのしかかった。終盤に杉本をFWに上げ、パワープレーに出るなど、何とか同点に追いつこうとするが、名古屋U18の集中力は最後まで切れなかった。高原のゴールを守りきった名古屋U18が、夏の王者のC大阪ユースを退け、準々決勝進出を決めた。

「悔しいけど、この1年間で1度でも優勝を経験できたことは良かった。いい思い出になりました」と永井が語ったように、最後の大会は初戦敗退に終わってしまったが、C大阪U-18の掴んだタイトルが色あせることはない。掴んだ栄光と、この悔しさをそれぞれが次なるステージにつなげて欲しいと切に願う。

(FBN)

特設:Jユースカップ2009

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