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[高校選手権]関大一“前日とはまるで別チーム”の出来で快勝

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[1.3 全国高校選手権3回戦 関大一 2-1 八千代 市原臨海]

 第88回全国高校サッカー選手権3回戦、関大一(大阪)対八千代(千葉)は、2-1で関大一が勝利した。関大一は5日の準々決勝で藤枝明誠(静岡)と対戦する。

 開始数分はお互いに効果的なパスを出せない“マッタリした”展開だったが、徐々に関大一がリズムを攫んだ。“様子見は終わった”といわんばかりに、高い位置でプレスをかけ、スピーディなアタックを連発。2回戦の鹿島(茨城)戦に比べると、はるかにアグレッシブだった。

 対する八千代はプレスが激しくない状況でも、ボールコントール・ミスと、大雑把なパスをカットされるシーンの連続。単発的に好プレーがあっても、連関性は皆無だった。

 17分、関大一が先制点を奪う。MF濱野友旗(2年)が右サイドの角度があまりない位置から“虚を突いた”ミドルシュート。「最高のシュートでした」(濱野)。

 その後も、関大一の勢いは続いた。守備ラインが高いため、カウンターへの対応が懸念されたが……。

 案の定、八千代は数少ないチャンスを逃さなかった。27分、同点に追いつく。右MF斉藤昂太(2年)が中央から左前に抜群のタイミングで出したパスを、“左に流れながら”DFラインを抜けたFW石川誠也(3年)がフリーで受けて素早くシュート。個のセンスが活きた“八千代らしい”得点だった。

 しかし、その後も八千代は好調時のリズムを取り戻せなかった。その一方、関大一のアタックは、いっそう激しさを増す。後半に入っても“流れ”は同じだった。

 FW久保綾祐(3年)、右MF三浦陽平(3年)、左MF和田紳平(1年)ら前線に加え、ボランチの久保開立(3年)も再三、相手陣内深くまで切れ込んだ。サイドを深く抉ったり、横にスライドしたり、多彩な攻撃を披露。シンプルなリアクション・サッカーだけが持ち味ではないことを証明した。

 そして後半32分、関大一は待望の追加点をあげる。久保開のロングスローを受けたMF梅鉢貴秀(2年)が素早く左足一閃!

 その後、八千代は捨て身の攻撃を仕掛けたが、得点には至らなかった。シュート本数、関大一16本(前後半8本)、八千代7本(前半4本、後半3本)。結果的には1点差だったが、内容的には関大一が圧倒した。

<写真>後半32分、決勝ゴールを決めた梅鉢(右)が歓喜のポーズ
(取材・文 木次成夫)

特設:高校サッカー選手権2009

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