beacon

[大学選手権]天皇杯象徴ゴールの“お祭り男”山本が決勝でも華麗なゴール

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.6 全日本大学選手権決勝 明治大 2-1 福岡大 国立] 

 天皇杯全日本サッカー選手権でJ1のモンテディオ山形を沈めるゴールを決め、天皇杯を象徴するゴール「SURUGA I DREAM Award」賞を受賞していた明治大FW山本紘之(3年=柏U-18)が大学選手権決勝の舞台でも輝いた。

 史上初めて大学勢がJ1勢を倒すゴールを決めた男の得点力が発揮されたのは、前半43分だった。山本は自陣からDF吉田啓祐(2年=東京Vユース)が出した縦パスにオフサイドラインすれすれで反応。トップスピードでトラップするとスピードに乗ったままの状態でのコントロールから、飛び出してきたGKの頭上を射抜く左足ループ。鮮やかな先制ゴールを決めてみせた。
 
 天皇杯で山形、アルビレックス新潟からゴールを奪い、今やチームメートから「お祭り男」と言われるという山本はゴールについて「吉田のボールがよくて、あとは練習どおりだった」とアシストのCBに感謝していたが、その勢いは後半も止まらなかった。

 後半14分にはPA内でDFに前を塞がれながらも強引に突破を図り、そのままシュート。この積極的に放った一撃がFW久保裕一(3年=名古屋U18)の決勝点を呼んだ。大活躍の山本だったが、今シーズンは1年生FWにポジションを奪われていた時期もある。「当時ならば多分打てなかった。気持ちが消極的だった。でも(好調な)今は気持ちが積極的だった。打てば何かが起こると思えた」と“FWらしい”シュートを笑顔で振り返った。

 毎年、年代別の日本代表や高校トップレベル大会で結果を残してきた選手が入学してくるチームの中でポジションを勝ち取った自信が自分を積極的にさせた。そして結果が自分を勢いづけた。
 決勝の大活躍もあり、大会優秀FWに選出された山本は「この日のためにやってきたのでうれしい。天皇杯から調子があがって、こういう形で終われて一番いいシーズンだったと思う。ただ、今年ボクたちは最上級生になる。09年以上の結果を残したい。勝ち続けることは難しいと思うけど、リーグ戦から勝っていく」。自信を得て積極性を身につけたストライカーは力強く言い切った。

<写真>前半43分、明治大FW山本が先制ゴール
(取材・文 吉田太郎)

特設:大学選手権09

TOP