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FKゴールの静岡・風間、高校スター軍団相手に「楽しかった」

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[3.7 静岡県ヤングサッカーフェスティバルU-18の部_2 静岡県高校選抜 2-2 日本高校選抜 草薙]

 静岡県高校選抜のU-17日本代表FW風間宏矢(清水商1年)が日本高校選抜からFKでゴールを決めた。FW篠原研吾(静岡学園2年)のゴールで1-1の同点に追いついた6分後の後半16分だ。
 左サイド、ゴールまで約30mの位置で得たFK。「(普段から)GKがクロスかシュートか判断しづらいところを意識して蹴っている。弾んだりするとどこへ行くか予測することも難しいので」と右足を振りぬく。雨空に舞ったボールは変化しながら落下すると一度はGKの胸に収まりかけたが、次の瞬間、その腕を弾きゴールへと吸い込まれた。

 笑顔で駆け寄るチームメートの祝福に応えた風間だったが「(狙いよりもボールが)長かった。入っちゃったなみたいな感じ。複雑ですね」と喜びは控えめ。ただ、U-17代表として臨んだ1月のコパ・チーバス2010準決勝・モレリア(メキシコ)戦で日本を決勝へ導いた右足がこの日も貴重なゴールを生み出した。
 元日本代表MF風間八宏氏を父に持ち、兄・宏希も年代別の日本代表。サッカー一家の次男は点取り屋としてだけでなく、優秀なチャンスメーカーとしての能力も併せ持つ。この日は腰痛の影響で万全ではなく、試合を観戦した八宏氏も「ダメでしょう」と厳しかったが、それでも再三前線で身体を張り、その技でゴールを導き出した。確かにミスは少なくなかったが、ワンツーに、わずかなスペースを突くドリブルなどアイディアは豊富。遠目の位置からでも思い切ってシュートを狙う積極性もあった。

 U-17代表、そして今回の県選抜でも結果を残した。次は選手権で果たすことができなかった、名門・清水商を全国へ導く活躍をしてみせる。「昨年の選手権では悔しい思いをした。一つひとつ大事に戦って(2年連続となる)インターハイはもちろん、選手権を勝てるチームにしたい」。選手権で活躍した選手たちである日本高校選抜との戦いを「やりがいがあって、楽しかった」と笑顔で振り返った1年生の“大物”が、全国へ再挑戦する。

(取材・文 吉田太郎)
[高校サッカー]

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