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[コマスポ]2度のリードも、シーソーゲームの前期最終戦

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]

JR東日本カップ2012第86回関東大学サッカーリーグ2部・第11節は24日、青山学院大学緑が丘グラウンドで駒澤大vs青山学院大が行われた。半期の集大成とも言えるリーグ前期最終戦。昨季ともに降格の悔しさを味わった青学大を相手に守備がかみ合わず。3得点も勝ち点を分け合う結果となった。

 「結果には不満足」―。試合後に秋田浩一監督がこのように語った一戦は、先制点を許すも前半のうちに逆転に成功する。後半に入り一度は追い付かれるもその直後に突き放し、2度目のリードを奪った。それでもこの日はDF陣が粘れず、なかなか安定感が保てないまま迎えた73分だった。右サイドを崩されるとシンプルなサイド攻撃から失点し、三度振り出しへ。GK大石健太(3年=磐田北高)のPKストップに救われる場面もあったが、昨季の最終戦・対青学大と同様に打ち合いとなった結果、”勝ち試合”を逃すこととなった。

最初に仕掛けたのは駒大だった。立ち上がりから徹底したプレスでボールを奪うと得意の縦に早いサッカーをみせる。支配するもののシュートまで結び付けられないでいると、ゆっくりと主導権は青学大の手に。度重なる被シュートに耐え続けるも、16分にCKから失点。焦らずにチームを引っ張る主将DF三澤祥馬(4年=三菱養和SCユース)が、「裏へ裏へ」と自分たちのサッカーを徹底させると流れは一転する。集中力を取り戻した駒大が本来の形を取り戻すと、23分にサイド攻撃からCKのチャンスを迎える。DF田中雄一(3年=前橋育英高)の5アシスト目となる絶妙な球に、FWとして出場した山本大貴(3年=ルーテル学院高)が頭で合わせ同点に追いついた。

スコアが対に戻ると、ここから両者一歩も譲らないシーソーゲームが始まる。ともに決定機を迎えるも決め切れない展開が続き、どちらがリードを奪ってもおかしくない時間帯が続いた。縦にシンプルな駒大と、確実なパス回しから隙を窺う青学大の攻防戦は、互いにフィニッシュが決まらず一目も離せない緊迫した空気を漂わせる。43分には素早いカウンター攻撃を受けピンチに。これはMF湯澤洋介(4年=矢板中央高)が抜群のスピードで戻ると、警告覚悟の守りで危機からチームを救う。そんななか時計が半分の45分を回ったときPA内でのプレーにホイッスルが鳴り響き、駒大がPKを獲得。前節2度のPKを成功させているMF碓井鉄平(3年=山梨学院大学附属高)がこれをしっかり決め、試合をひっくり返し前半を終了した。

 昨季も同リーグで熱戦を繰り広げた今回の対戦カードが、後半開始直後からも激しいぶつかり合いをみせる。先に試合を動かしたのは青学大だった。50分に粘り強い攻撃で、引いた形で守っていた駒大DFを打破すると最後は荒木大吾(1年=柏U-18)に得点を許す。同点へと戻された直後の52分、今度は駒大が得点機を迎える。田中からのCKを一度は相手GKに阻まれるも、これをMF若山瞭太(3年=加藤学園暁秀高)が押し込み2度目となるリードを奪った。

 普段のように徹底したサッカーを続けていけば逃げ切れたはずだが、この日の駒大はやはり何かがおかしかった。前線では前からのプレスがおろそかになると、これに絶えかねたのか、チームの軸となっていた若山と碓井の動きがかみ合わなくなっていく。ばたついたまま時間だけが過ぎていくと73分、ついにネットを揺らされ、3-3へスコアを変えられた。嫌な流れはそのまま続き75分には、途中出場のMF小牧成亘(2年=ルーテル学院高)がハンドの判定を受けPKを献上。しかしこれを「最初から飛ぶほうは決めていた」と、大石のビッグセーブで逆転は許さず。

どちらにも勝機が感じられる流れのなか、ロスタイム表記”2”が提示され最後のチャンスを迎えたのは駒大だった。左サイド深い位置でFKを獲得。碓井からの絶妙なパスに山本が頭に当てると、ボールの行方はゴールのわずかに上へ。両チームのボルテージが最高潮に上がったまま試合は終了し、勝ち点1を分け合うドローで幕を閉じた。

[写真]積極的にシュートを放ち、1得点を決めた山本

(文 駒大スポーツ 佐藤亮)
(写真 同 河田奈津子)

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