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城西国際大・小山監督、選手の秀明大戦後のコメント

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[10.14 千葉大学2部L第6節 城西国際大17-0秀明大 城西国際大G]

 平成24年度千葉県大学サッカーリーグ秋期 2部リーグは14日に第6節を行い、本格強化2年目の城西国際大は「PRINCE TAKAMADO MEMORIAL SPORTS PARK(高円宮殿下記念スポーツパーク)」(城西国際大G)で秀明大と対戦。FW香川滉太(1年=瀬戸内高)の6得点など17-0で大勝し、開幕5連勝(不戦勝1、未消化1試合)とした。
以下、試合後の監督、選手コメント

小山哲司監督
―大差がついた試合でしたが、クロスのミスや、クロスに対してニアに入りきれていない場面もありました
「そこはいいんじゃないかな。(全てを求めると)重箱の隅をつつくようなことになるからね。(クロスに対して)ニアに入れよとは言った。あと、ハーフタイムに言ったことは、中に人が多くなってしまっていることでクロスを上げるのを躊躇して、また戻して、作り直してということを一生懸命やろうとしているけれど、サイドを突破したら普通に入れて、競ってこぼれたらまた拾ってというプレーをしようということ。また下げて、サイドを変えてということをやり出したら相手も慣れてしまう。あそこまで行ったらやることはひとつしかない。長身の選手もいるんだから、もっとシンプルに入れるべきだと思う。ボールの質だとか、競りに行く人数とかの問題はあるかもしれないが、クロスを上げること。止めない方がいい。入れる方はペナルティースポットとか、アークのところへボールを入れるとか、ボランチが飛び込んでくるとかもっとあっても良かったかもしれない。でもきょうのゴール前は人が多かったからね」

―サイドからの攻撃は徹底していることが形になっていました
「(城西国際大には)サイドに行ける選手が結構いる。それは武器として活かしていきたい。(選手起用については)きょう古川(大貴)は復帰戦で3か月ぶりの試合。そういう選手もいるのでいろいろ試したかった」

―3日に行われたジェフ戦では何ができて、何ができなかったのでしょうか?
「最後のところ、ゴール前のスピードとかに違いがはっきり出ていた。外国人選手のゴール前の迫力だとか。大学ではまず打ってこないというところでトーキックで打ってきたり、選手たちはそういうことを知らないから『ここで打ってくるの?』というところは感じたんじゃないかな。中盤の中を開けるとミドルシュートが飛んでくることは分かったことだし、シュートの部分は大学生と違う。フリーで打たせると20mくらいあっても、枠へいいボールが来るということが分かったと思う。だからプレッシャーに行かなければいけない。できたところは球際のところで受けて、ファーストタッチで止まるとそんなに相手も取れないということ。また、局面で3人くらいでボールを回すことはできる。その局面を打開するのに近いところしかボールをつけられないと、相手のゴール前に行くことができない。判断はまだ遅いよね。あと、もっと積極的に行けるのにJ相手だと躊躇するというか、遠慮しちゃうというか、オドオドしちゃっている。ただ、これは経験だから、何回もやらせてもらうと『自分達もそこそこできるんじゃないか』ということは感じると思う」

―ジェフの方から感想は言われましたか?
「『面白い選手いますね』とか『運動量が落ちませんね』『走るね』みたいなことは言われた。お世辞もあるだろうけどね。ただ結果とかはいいんですよ。選手たちが『これくらいできるな』とか、『全然ダメだな』といったことを感じてくれればいい。自分が口で言うよりもずっとずっと伝わるからね」

●DF呉島勝士(1年=広島皆実高)
―きょうの試合で良かった部分、悪かった部分を教えて下さい
「良かったところは、落ち着いてプレーできたところです。悪かったところはクロスの精度だったり、入ってきたボールを決めきるところだったりはまだ甘かったかなと思います」

―3日にジェフと練習試合をしたそうだが
「Jとやって一番に感じたのは切り替えのところ。自分たちは取られてもまだちょっと守備に入るのが遅い。Jの選手たちは取られたら、考える隙がないくらいにすぐ守備をしてくる。そこから奪って、すぐ攻撃となるので、その部分の甘さを感じました」

―Jとの練習試合を経験して、みんなの意識は変わってきている?
「少しずつですけど。きょうの試合でも徐々に変わってきていると思いました。でも攻守の切り替えはまだちょっと遅いくらいです。これから上のチームとやっていくためにはそういうところが必要なので、練習の中から意識して上でもやっていけるようにしていきたいです」

―寮生活や大学の生活には慣れた?
「毎日楽しくやっています。ここでの経験を活かして、社会に出て恥ずかしくない人間になりたい」

―今後のシーズンへの意気込みを
「このリーグでの優勝がスタート地点だと思う。来年からは1年生も入ってくるので、1年生に負けずに試合に出続けていきたいです」

●MF小嶋慶蔵(1年=長崎日大高)
「(本来FWやサイドMFで)きょうは初めてボランチで試合に出たので、どう動いたらいいのか全然分からなかったけれど、7番の橋本渉が指示を出してくれたので、やりやすかった」

―ボランチでのプレーの評価は
「全然。まだまだです。FWと違って、ボランチは特にボールをなくしたらダメなので緊張しました。後半は監督からも『高い位置でプレーしろ』と言われたので、その点を意識して前半よりは後半の方がよく出来ました」

―この試合で課題となったことは
「チーム的には攻めているけれど、なかなかシュートが入らない時間帯があった。何回か相手にボールを拾われて攻められた部分も少しあったので、しっかりシュートで終わって、自分たちの形をつくることが大事かなと思った。クロスがゴールの裏に行くことが何度かあったので、それはチームとしての課題」

―先日のジェフとの試合については
「プロは自分たちと違って、それぞれ自信を持って落ち着いてプレーしている。プレッシャーとかも前半とても速かった」

―その試合を経験して直していくべきところは
「判断のスピードとか全然違うのでもっと周りを見ること」

―16日にはレイソル戦が行われるが
「自分はドリブルが得意なので、レイソルのサテライト相手にどこまでできるかということを火曜日の試合でやっていきたいと思います」

―この後のシーズンへ向けて
「全勝、全試合勝ちに行きたいです。FWだけど、点をあまり取っていないので後半戦は点を取れるようにしたい」

●FW香川滉太(1年=瀬戸内高)
―きょうは6得点。試合の感想を
「出た試合は3点以上獲っているので、きょうも3点獲れたらいいな、という気持ちで入っていた。前半、2点しか獲れなかったので、もっと点を獲れるようにと後半も入っていました」

―ヘディングシュートは相手の頭の上から打ち込んでいたけれど、6得点の要因は?
「練習でクロスの練習をしている中で、ニアで潰れることばかりやっていた。意識としてはニアでの役割のつもりで入って、そこでドンピシャで合ったところもあったと思います。クロスボールに対しては練習から意識的に飛び込んでいる。持ち込んでより、クロスに飛び込んでの方が嬉しい。練習の成果が出ていると思います」

―現在の課題は
「クロスボールに対する飛び込みというのを試合中も練習中も意識してニアに呼び込むこと。自分が点取れなくてもファーが点取れればいいという感じですね。(FWの)自分が一番前にいるので、近くの選手からニアを潰してGKとDFの間に入って、ファーが点取るというのが理想だと思います」

―ジェフ戦での通用した部分、通用しなかった部分は
「途中から入って、ワンタッチ目が凄く重要だと思った。相手を見てトラップすることとかワントラップ目が大事だと思いました。後ろを向いていたら身体を当てられて自分のプレーをできないところがあったんですけど、前を向いて仕掛けたら相手も下がる。前を向けば自分的にもできる部分があると思いました」

―16日にはレイソル戦があるが
「ジェフ戦で通用しなかった部分と自分でもできる部分がはっきりとしたので、出来なかった部分の改善をして前を向いて仕掛けること。あとワントラップ目を大事にしたいです」

―シーズン後半戦へ向けて
「後半戦は上位対決が多くなると思うんですけど、厳しい戦いになると思う。そこでも勝ち点3取れるようにしたいです。個人的には全試合で3点獲りたいです」

●MF工藤和樹(1年=仙台育英高)
―途中から出て3得点
「まだまだ点数を決められる場面がありましたし、ミスが凄く多かったので、そこをなくしてもっと運動量を増やしていければいいなと思います」

―インターセプトからの得点もあった
「そこは常に狙っていて、相手がミスしたら取ってシュートまで行こうと毎試合意識しているので、そこが点数に結びついたことは良かった」

―アピールも兼ねて大事な試合だった
「アピールして、もっと試合に出て結果残せれば使ってもらえるので、続けていきたい」

―各チームのエース級が集まっている。チームの競争は激しい
「競争は凄く激しいですね。同じポジションにも強い選手が何人もいる。そこでポジションを勝ち取っていくのは大変ですけど。技術は他の人に比べて劣っているので気持ちとか、運動量とかその面では負けないようにしている。前に行く気持ちだったり意識は以前と比べて全然変わって、成長できていると思います」

―来年にはまた1年生が入ってより競争がより激しくなる
「日頃の練習からアピールしたい。後輩たちは負けたくないのでミスをなくして、もっと結果を残せるようにしたいです」

―チームとしての現在の課題は?
「強いところと試合をすると失点が多くなってしまうので、守備面の強化はチーム全体として必要だと思います」

―残りシーズンへ向けて
「個人的にはもっと試合に出て、点数を獲っていきたいです。チームとしては勝ち点3を積み重ねていくことが大事だと思います」

●DF津川暢彰(1年=札幌U-18)
―生命線のサイド攻撃で積極的にプレーしていた
「ゴールに向かうということで、自分が上がることで攻撃の厚みをプラスして、そこからさらにクロスとか自分が中に入れていくことを考えてオーバーラップしていました」

―特に左サイドの連係が機能している印象だった
「練習からそういうコンビネーションで練習をしている。サイドから崩す。それがきょう出たと思います。1回、上手く行かなかったですけど、FWに入れて、2枚目のFWにクイックで入れた場面があって、それがもう少し欲しかったかなということは自分の中で印象にあります。ただ、練習の中でやっていることは結構試合で出していると思う」

―ジェフとの練習試合で通用したところは
「ディフェンスのところではめて奪うというところは、少なからず何回かできたんですけど、カウンターで枚数をかけていくところで攻撃の厚みができなかった。自分はジェフ戦は後半が始まってちょっとしてから出たんですけど、サイドバックがもっと関わっていけたらなと自分の中では感じました。個人的にはきょうみたいに仕掛けていったので、抜けなくても前への意識があれば相手がジェフでも嫌だと思うので、そこはやっていきたい」

―チーム内のライバル意識は強い
「監督には結構カツを入れられることは多いんですけども。木曜日に週1回紅白戦をするんですが、AもBも関係なくバチバチやっているので、レギュラー争いは激しいですね」

―その中で自分が成長してきたところは
「きょうも何本かできたんですけど、ファーストタッチで相手をいなすというか、その点を今重点的にやっている。そこからクロス練習とかしていますし、自分の中ではスキルアップしている手応えがある。今、サッカーにかけられる時間が多くて、集中もできているし楽しいです」

―城西国際大は人工芝グラウンドやクラブハウスなど素晴らしい環境。その点について他の大学の選手と話したりする?
「『凄いんでしょ』と聞かれますけど、『凄いよ』という返事しかできない。コンサドーレのユースにいたんですけど、自分はそれより凄いなと思っている」

―今シーズン残りの試合へ向けて
「自分が攻撃に関わったことでゴールに結びつけるということと、守備はゼロで抑えていきたい。簡単にやるところはシンプルにやって逆サイドに展開するとかサッカーを知らないといけないと監督も言っているので、そこはチームとして共通理解ができるようにしていきたい」

(取材・文 吉田太郎)

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