beacon

[ケイスポ]長い闇についに夜明けが!5試合ぶりの勝利を飾る 日体大戦

このエントリーをはてなブックマークに追加

[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[10.28 関東大学1部・後期リーグ 第18節 慶應義塾大2-1大日本体育大 西が丘]

 4連敗と不調が続く慶大。今節は、2位日体大と対戦した。試合は、先制を許す苦しい戦いに。しかし、後半24分、武藤嘉紀(2年=FC東京U-18)からのパスを受けた藤田息吹主将(4年=藤枝東高)が得点を決めると、終了間際に今度は武藤が一人で持ち込み逆転。残留に向けて「大きな勝利を収めた」(須田監督)。

 試合は、前半から日体大が慶大を押し込む展開が続く。慶大は、「守備の堅い」(藤田主将)日体大対策として、ロングボールを多用。シンプルに前線へとボールを送り、チャンスを窺うが、中々シュートまで持っていくことができない。すると、日体の素早い攻撃の前に綻びが生じ始める。12分、右サイドを崩されピンチを招くと、続く15分にもバイタルエリアで相手をフリーにしてしまい、ミドルシュートを浴びる。相手陣内でボールを持つことすら中々できない苦しい時間帯が続く。30分、磨見朋樹(2年=横浜FCユース)がこの試合ようやく一本目のシュートを放つが、前半のシュートは結局この一本のみ。その後も、再三ピンチを迎えるが、松下純土(3年=國学院久我山高)を中心とするディフェンスラインが踏ん張り無失点。スコアレスで前半を折り返す。
  
 前半わずかシュート一本に抑えられてしまった慶大。前半同様、ロングボールを中心として、日体大ディフェンスを切り崩しにかかると、徐々に慶大ペースへと傾いていく。しかし、流れが良い時間帯に得点を奪えないのが、今季の慶大。後半圧倒的にペースを掴んでおきながら、11分、一瞬の隙をつかれ失点を喫してしまう。何とか状況を打開したい慶大は、藤田のポジションを中盤へ移すと、この采配が見事に的中。23分、武藤が左サイドをドリブル突破で駆け上がると、ゴール正面の藤田へラストパス。藤田が、このボールを、ゴール右隅へと叩き込み早々と同点に追いつくことに成功する。

 さらに勢いに乗る慶大は、武藤、近藤を中心に相手陣内へと攻め込みチャンスを幾度となく演出。対する、日体大もカウンターで応戦し、一進一退の攻防を見せる。両者得点を奪えないまま迎えた後半ロスタイム3分、ついに待望の瞬間が訪れる。カウンターから、赤木努(4年=大宮ユース)が左サイドへ開いていていた武藤へパス。ボールを受けた武藤は、右足を思い切り振り抜くとボールは日体大ゴールへと吸い込まれた。そのまま試合は終了し、2-1で勝利。5試合ぶりの勝利に、慶大応援席は、今シーズン一番の声援で埋め尽くされた。
 
 この勝利で、降格ラインの11位との勝ち点差を4に広げた。残留に向けて大きなリードを得たと言える。しかし、これからは残留を争うチームとの直接対決が控えているだけに油断は禁物。この勝利を機に勝利を積み上げ、少しでも順位を上げていって欲しい。

[写真]武藤の果敢なドリブルから幾度となくチャンスが生まれていた

(取材・文 慶應スポーツ新聞会 石塚大樹)

TOP