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[ケイスポ]有終の美を飾れなかったものの、魂のこもった好ゲームに 流経大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[11.24 関東大学1部・前期リーグ 第22節 慶應義塾大3-4流経大 たつのこ]

 長きに渡って繰り広げられてきたリーグ戦もこの流経大戦がラストゲーム。試合は3度リードされながら追いつくという粘りを見せていたが、試合終了間際に奪われた失点が決勝点となり、3-4で敗れてしまった。今季最終戦を勝利で飾ることはできなかったが、最後まであきらめない姿勢は必ず今後につながってくるだろう。

 今節の慶大は、前節2ゴールをあげた端山豪(1年=東京Vユース)を1トップとして起用。センターバックには怪我をおしての出場の松岡淳副将(4年=慶應義塾湘南藤沢高)を起用して臨んだ。試合は序盤から両チームがチャンスを作り出す展開に。開始早々の1分、流経大がゴール前絶好の位置からのFKでチャンスを作れば、慶大も8分森田達見(4年=川崎フロンターレU‐18)が得意のドリブルからシュートを放つ。このチャンスで流れをつかんだ慶大は、その後も攻勢を強めていく。18分、カウンター増田湧介(2年=清水東高)が絶好のチャンスを迎えるもここは相手GKのセーブに阻まれてしまう。その後も攻め続けながら得点できずにいると45+1分、不可解な判定から流経大にPKを与えてしまうと、これを決められてしまい、前半を1点のビハインドで折り返す。

 迎えた後半、荒鷲たちは躍動する。2分、左サイドから武藤嘉紀(2年=FC東京U‐18)がアーリークロスをあげると、最後は角度のないところから森田が豪快なボレー。試合を振り出しに戻す。同点に追いつき勢いに乗る慶大だったが、敵陣でのミスが続き追加点を挙げることができない。すると31分、一瞬の隙を突かれて流経大にミドルシュートを決められてしまい再びリードを奪われてしまう。その直後の33分には端山に代え川久保理(4年=國學院久我山高)を投入。この交代がすぐさま功を奏す結果となる。83分、山浦公裕(4年=F東京U‐18)からエリア内でボールを受けた川久保が相手選手に倒されPKを獲得。これを川久保自身が落ち着いて決め、試合は再び振り出しに。試合はここからクライマックスをむかえる。89分、オウンゴールから三度逆転を許すも、その2分後山浦公のミドルシュートから同点に追いつく。しかし、試合はまだまだ終わらなかった。49分に右サイドからのクロスを頭で合わせられ4度目のリードを許してしまうと、直後に試合終了のホイッスル。今季最終戦を有終の美で飾ることはできなかった。

 この試合を最後に4年生は引退し、新たな世代へと受け継がれる。この試合で見せた4年生の勇姿はきっと後輩たちの目に焼き付いたはずだ。「今年よりも良い成績を残してインカレ出場を目指して頑張ってほしい」(藤田息吹主将)。この言葉を胸に、長い冬を超えて荒鷲たちは緑のピッチに舞い戻ってくるだろう。

[途中出場かた得点を挙げた川久保]
         
(取材・文 慶應スポーツ新聞会 青山直樹)

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