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[ケイスポ]最後に見せた集大成 勝ち点1差で残留を決める

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[11.23 関東1部・後期リーグ第22節 慶応義塾大2-2流経大 たつのこ]

 いよいよこの時がやってきた。前節東洋大相手に3-1で勝利し、降格圏を脱出した慶大。勝てば自力での残留が決まる、まさに運命の最終節を迎えた。

 試合は序盤いきなり動く。保田隆介(3年=横浜FMユース)、松下純土(4年=國學院久我山高)のパス交換から、保田がクロス。クロスの跳ね返りに反応した増田湧介(3年=清水東高)のシュートは防がれるも、こぼれ球に反応した松下が執念のゴール。慶大が幸先良くリードを奪う。

 早い時間帯で先制に成功した慶大は、その後もペースを緩めることなく流経大を圧倒。溝渕雄志(1年=流通経済大柏高)、端山豪(2年=東京Vユース)の仕掛けを中心にチャンスを作っていく。チャンスを幾度も作るも、得点には至らず。1-0で前半を終了した。

 続く後半、大きなチャンスを決めきれないツケが慶大に回ってくる。62分、CKのチャンスに上背のある慶大守備陣を避け、ショートコーナーを選択。マークが揃わないまま、PA内へと侵入を許すと、そのまま逆サイドへと叩き込まれてしまった。

 一瞬の隙を突くことに成功した流経大は、このゴールをきっかけに波に乗り始める。67分右サイドを崩されシュートを打たれると、70分再び右サイドを崩されクロスを挙げられる。何とかピンチをしのいだ慶大だったが、続く2分後松下がPA内で相手をひっかけPKを献上。これをきちんと決められ、ついに逆転を許してしまう。

 自力での残留を決めるためにはあと2点が必要。慶大は、苦しい状況に追い込まれるが、まだまだ諦めていなかった。77分、端山のサイドチェンジから増田が左サイドでボールを受けると、そのまま中へ切り込みシュート。このシュートが逆サイドへと吸い込まれた。

 最終節にふさわしい、そして4年生の花道にふさわしい試合を演じていく両チーム。試合終了間際まで、互いにチャンスを作り続けていく。ロスタイムには、フリーキックが二つ続くがこれを決めきれず、試合はそのまま2-2で終了。残留の行方は、24日の日体大戦の結果に持ち越されることとなった。
 
 翌日行われた残留のライバル、日体大の試合は、0-0のスコアレスドロー。その結果慶大の1部残留が確定した。

 最後の最後でつかんだ残留という結果。シーズン途中、降格へと目標を変えたことで、チームは再び「一つになれた」。後期リーグ、前半試合での大量失点を除けば、第16節からの7試合で、4勝3敗と勝負強さを発揮した。昨年、今年と2シーズン連続で苦しい残留争いを経験したチームが、来年どのような成長を遂げているか楽しみにしたい。

(文・慶応スポーツ 石塚大樹)

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