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[コマスポ]開幕6失点の惨敗、王者に屈する

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[駒大スポーツ ゲキサカ版]

 JR東日本カップ2014第88回関東大学サッカーリーグ1部・第1節は4月5日、味の素フィールド西が丘で駒澤大vs専修大戦が行われた。今季から1部に返り咲いた駒大は、2年ぶりの1部の舞台。対する専修大学は、関東大学サッカーリーグ3連覇を成し遂げた、言わずと知れた王者だ。2部で通用した「駒大スタイル」でどれだけ戦えるか。1部での戦いの試金石ともなる一戦だったが、専修の強さを目の前に0-6と完敗の形での幕開けとなってしまった。

 前半、序盤からペースをつかんだのは専大だった。エースFW仲川輝人(4年=川崎F U-18)、DF北爪健吾(4年=前橋育英高)を中心に右サイドから果敢にゴールに攻められる。仲川とマッチアップした注目ルーキーのDF竹澤昂樹(1年=富山第一高)、今季主将のDF平尾優頼(4年=市立船橋高)が必死のディフェンスを見せるも27分、仲川の遠めから狙った鮮やかなゴールで先制を許してしまう。その直後の29分にも立て続けに失点。2点ともDFのマークが緩み、相手をフリーにさせてしまった隙を突かれてしまった。相手の決定力と攻撃の速さをまざまざと見せられた前半。その後も相手にゴール前を自由にさせるシーンが目立ち、失点以外にもあわやというシーンを多く作り出してしまう。専大のペースにズルズルと飲まれたまま2点の差で前半を折り返す。

 後半の序盤は、駒大も自らのサッカーの持ち味を出し始める。シンプルにゴール前にボールを送り込むチームとしての戦い方を徹底。チャンスに繋がるセンタリングも何度か見せ始める。攻撃陣で特に際だったのは、MF平野篤志(3年=大宮ユース)だ。個の力でのドリブル突破など、チームにいいアクセントをもたらし、攻撃に厚みを加える上でも目立った活躍をみせた。だが、得点には繋げられない。そのまま時間が経つにつれ、駒大も攻撃の形を貫けなくなる。その間に、ペースは一気に専大へ。専大の防戦一方で立て続けに失点し、最後まで負の連鎖を断ち切ることができぬままアデイショナルタイムには6失点目。前半2失点、後半4失点の計6失点で終了のホイッスルが響いた。専大のシュート13本に対し、駒大は1本。試合はまさしく専大の独壇場で、自分たちのサッカーを見せられぬまま、完敗を喫し初戦から出鼻を挫かれた。

 ただ、明るい材料も手に入れた。1年生ながら開幕戦から左サイドバックで先発した竹澤は、「トップ選手とできて学べることがたくさんあった」と収穫を口にする。今後の戦いでどれだけ成長を見せてくれるのか楽しみでもある。また、後半序盤にいくつかチャンスを作った平野は「徹底すればしっかりやれるという感触もあった」と、攻撃面では手ごたえをつかんだようだ。今節では、あと一歩だったのが悔やまれるが、試合を重ねるうちに相手にとって増々怖がられる選手になる可能性も見せた。1部での戦いの厳しさを開幕戦から思い知らされる散々なスタートとなったが、リーグ戦の道のりはまだまだ長い。6失点はさすがに大きすぎる痛手だが、焦らずまずは原点回帰し、今節の課題をどのように次節から修正することができるか。新生駒大の真価を問うのはこれからだろう。

(文・駒大スポーツ 高尾葉菜)
(写真・ 同 向江凌理)

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