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[慶スポ]主将の貫録!増田の2ゴールで完封勝利 駒大戦

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[慶應スポーツ ゲキサカ版]
[5.24 関東1部リーグ第10節 慶應義塾大2-0駒大 龍ヶ崎市陸上競技場たつのこフィールド]

 青空の下、第10節の駒大戦が行われた。駒大は昨季まで2部だったが、昇格した今季、昨年の総理大臣杯の優勝校である流経大に3-0で快勝しており、決して侮れない相手。ゲームは、増田湧介(4年=清水東高)主将が4分と33分に連続でゴールを決め、キャプテンの貫録を見せつける。そして、慶大はそのまま逃げ切り、2-0で勝利を収めた。

 開始早々から慶大は歓喜に沸く。4分、井上大(2年=國學院久我山高)のクリアボールに反応した宮地元貴(2年=東京Ⅴユース)がゴール前で相手と競り合い、そのこぼれ球を増田が流し込む。先行逃げ切りを理想とする今季の慶大にとって、値千金のゴールとなった。次第に駒大にロングボールを中心とした攻撃を仕掛けられるも、望月大知(2年=静岡学園高)、久保飛翔(3年=済美高)を主軸とした守備でしのぐ。17分には、自陣で井上がバランスを崩したところから、ディフェンスラインを突破されヒヤリ。しかし、ポストに救われて事なきを得た。その後も、駒大のペースの時間帯が続くが、峯達也(4年=桐光学園高)がゴールを割らせない。すると33分、川田悠介(4年=桐蔭学園高)のスルーパスに抜け出した増田が、左足で鋭く突き刺して2点目を獲得。前半終了間際にはカウンターからネットを揺らされるも、オフサイドの判定に救われた。前半のシュート数は、慶大が増田の2本に対し、駒大が7本。相手に多くのチャンスを作らせたものの、粘り強い守備を披露して前半を折り返す。

 後半の立ち上がりもゴールに迫られるが、落ち着いて対応。前半に2点のリードを奪い、徐々に余裕も生まれ始めた慶大は、積極的にディフェンスラインを上げていく。時計の針を順調に進めていた慶大だったが、82分に川田がペナルティエリア内で相手を倒し、PKを献上。だが、ポストに助けられ難を逃れた。84分にはルーキーの手塚朋克(1年=静岡学園高)が、今季初めてピッチに送り出される。終盤は相手のシュート精度にも助けられて試合終了。2-0と、3試合連続の無失点を達成した。
 
 「改善点はなかった」と、須田芳正監督をうならせる試合となった今節。各自が堅実に役割をこなしていったことが勝利の要因だ。また、わずか5分余りではあったものの、手塚が初出場を果たした。今節で務めたサイドハーフだけでなく、サイドバックもこなす手塚。右サイドバックは溝渕雄志(2年=流通経済大柏高)が定着しているが、そのポジションを脅かすことは間違いない。

 現在、慶大のリーグ戦の順位は5位。東京都大学サッカー連盟の上位4校に入り、天皇杯予選の出場が決まった。ここでリーグ戦は一時中断するが、次はアミノバイタルカップを戦う。波に乗っている荒鷲たちは今、「夏の真剣勝負の場」(増田)に挑む。

試合後の監督・選手のコメント

●須田芳正監督

―今日の試合を振り返って
「また(失点を)ゼロで抑えられたということで、本当によく頑張ったと思います」

―無失点に抑えられた要因は
「入れさせないんだという強い気持ちを持ってやったことと、相手の攻撃に対して正しいポジションが取れたということだと思います」

―特に良かった点は
「守備ですね。本当に集中して、声も出していたところが良かったと思います」

―改善点は
「もちろん相手も捨て身で攻撃に来たので、後半は押し込まれてしまいました。そこの部分で、もう少しこぼれ球を拾えることができればいいなと思うんですけど。でも、それはもう、流れの中で彼らの考えでやったので。課題点というのは、今回に関してはゲームの中ではなかったと思います」

―宮地選手と山本選手を2トップに配置した点については
「宮地のほうは、今回の相手は駒大で高さが必要になったので、戦える人間を選びました。山本のほうは、相手のセンターバックとボランチのところでボールを受けるというところを役割として与えました」

―2得点後はどのような指示を
「基本的には変えないでいこうと。相手が相当来たので押し込まれる場面があったんですけど、本当によく耐えたと思います」

―初出場の手塚選手については
「いい形で出したかったので、今日は2点リードという中、ラスト10分で出しました。いい経験にして次につなげてもらいたいと思います」

―次節に向けて
「前期は4位以内というのを目標にしていたので、次の試合も皆で一丸となって戦いたいなと思います」

増田湧介(4年=清水東高)主将

―今日の試合を振り返って
「チームが勝つことができて良かったです」

―1得点目を振り返って
「いい形で自分の前にボールがこぼれてきたので、決めるだけでした」

―2得点目を振り返って
「いいタイミングで川田選手からボールが来て、そこから落ち着いて決められたので良かったです」

―得点後はどのような意気込みで臨んだか
「もう1点2点、取ってやろうという気持ちでやっていました」

―相手は長身のDFが多かったが、印象は
「やっぱりそこは勢いがあったんですけど、僕らのセンターバックの久保選手を中心にチーム全員で体を張って守れていたので、すごく良かったのかなと思います」

―アミノバイタルカップに向けて意気込みを
「夏の真剣勝負の場で、チームとしても個人としてもそういう場を経験できるというのはすごくいいことなので、まずは出場権を獲得できるように、またいい準備をしていきたいと思います」

手塚朋克(1年=静岡学園高)

―初出場の感想は
「今まで1回もベンチに入ることができなくて、登録されている人はほとんどベンチ入りしていて自分だけ、という気持ちがあって悔しかったので、それをぶつけようと思ったんですけど、出場時間が短い中でもっとできることがあったなという気持ちです」

―緊張はあったか
「ピッチに入るまで全然緊張してなかったんですけど、入った瞬間に雰囲気に圧倒されて、ガチガチになってしまいました」

―今シーズンの目標は
「まだ入部して2ヶ月しか経っていないんですけど、慶大の一員として勝利に貢献できるように、また、1分でも長く試合に出場できるように頑張っていきたいです」

―アミノバイタルカップへの意気込みを
「明日は早速Jr.リーグがあるので、しっかりアピールして先輩たちに負けないように、自分がスタメンで出るんだという強い気持ちを持って、チームとして全国出場を果たせるように頑張っていきたいです」


(取材・文 慶應スポーツ 窪山裕美子)


[次節試合予定]

リーグ戦は一時中断し、アミノバイタルカップが始まります。6位以上に入ることができれば、総理大臣杯本大会の出場権を獲得します。


アミノバイタルカップ1回戦 5月31日 山梨学院大戦 (12:30@時之栖スポーツセンター裾野グラウンド)


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