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[早スポ]順天堂大に逆転負け、次節が今季ラストゲーム

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[早稲田スポーツ ゲキサカ版]
[11.13 第84回関東大学サッカーリーグ戦・後期1部リーグ第21節 早稲田大1-2順天堂大 フクアリ]

 メインスタンドを埋め尽くす2200人もの大観衆の中、フクダ電子アリーナにて行われた第21節。現在リーグ戦9位のワセダは、前期リーグ戦で黒星を喫している6位の順天堂大と対戦した。試合は後半開始早々にワセダがオウンゴールで先制するも、その後セットプレーから2失点。次節の最終戦へ向け勝って弾みをつけたいところだったが、1-2の逆転負けに終わった。

 前節の結果を受け、3年連続で全日本大学選手権出場を逃したワセダ。残された2試合は消化試合となってしまうが、「絶対に2試合勝って終わろう」(FW皆川翔太(4年=東京Vユース))とチームの意気込みは十分だった。前半、序盤から相手の激しいプレスを受け攻撃の組み立てに苦しむ。DFラインから前線へロングボールを入れ打開を図るがつながらず、ボールが落ち着かない時間が続いた。

 それでも左SHのMF奥井諒(3年=履正社高)が気を吐き得意のドリブルで切り込むが、ゴール前にかける人数が足りずなかなかフィニッシュまでいけない。結局前半のシュート数は順大3本、ワセダ1本、CK数は順大1本でワセダは0本と、両校ともに攻めきれないままハーフタイムを迎えた。

 「FW2人と自分(DF)との距離感、パスコースや動き出しのタイミングを合わせよう」(DF野田明弘副将(4年=広島ユース)と修正して臨んだ後半。開始2分にビッグチャンスが訪れる。中盤右サイドのライン際で皆川がボールを受けると、FW松井亮大(3年=東海大付属第五高)に相手DFの裏を取る縦パスを入れる。松井のセンタリングを中央で受けた奥井はドリブルで仕掛けゴール前へパスと出すと、詰めていた皆川と競った相手選手の足に当たりオウンゴール。待望の先制点が生まれた。

 追加点を狙うワセダは、MF柿沼貴宏(3年=大宮ユース)がDFの間をかいくぐり自らシュートを放つが枠を捕えることはできない。すると後半22分、相手に右CKを与えてしまい、ゴール前の混戦から順大のキーマンFW岡本達也(4年=磐田)に頭で合わされ失点。同点に追いつかれる。その7分後には相手の左CKがワセダDFの体に当たりオウンゴールし、逆転を許してしまった。終盤、ワセダは3回連続でCKのチャンスを得て粘りを見せるも、DF小川諒(4年=柏U-18)のヘディングシュートは惜しくもクロスバーに阻まれる。3つの交代枠を使い切り最後まで攻め続けたが、早い攻守の切り替えで守りが堅い順大の前に、あと一歩及ばなかった。

 次節、ワセダは今季のラストゲームを迎える。今季古賀聡監督(H4教卒)を迎えて新たなスタートを切り、試行錯誤だった1年間。それでもチームはここまで4年生を中心にして、もがき、成長してきた。「4年生が練習でもピッチの外でもチームを引っ張り一生懸命組織のことを考えてやってくれたので、その4年生のためにも絶対に勝利を勝ち取って、全員で喜びを分かち合いたい」(MF山中真(3年=柏U-18)。集大成を見せる時が来た。チームが1つになって、勝利で今季を締めくくることができるか。

 「最後は結果を残して、笑顔で終わりたい」(野田副将)。最後の90分間が、もうまもなく始まろうとしている――。

[写真]サイドから攻撃の起点を作るもチームを勝ちに導けずうなだれる柿沼

(取材・文 早稲田スポーツ 沖嶌めいアリスン)
(写真 同 山中太裕)

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