beacon

[大学選手権]決勝・関西大vs中京大プレビュー

このエントリーをはてなブックマークに追加

関西大 14:00 中京大 [国立]

 43年ぶりの日本一を目指す関西大は、年代別代表経験者を数多く擁するタレント集団だ。最終ラインには川崎F入りが内定しているDF田中雄大(4年)やU-19日本代表DF寺岡真弘(1年)が顔をそろえ、攻撃陣では来季の磐田入りが内定しているFW金園英学(4年)が前線に位置する。しかし、今大会の金園は故障から復帰間もないこともあり、1回戦・国士舘大戦(3-2)の1得点のみ。準決勝で放ったシュートは幾度もポストを叩き、「決勝までにゴミ拾いや掃除をやって運を上げておきます」と苦笑いしていた。決勝でエースの復調は欠かせない。チームスローガンである“全員サッカー”を合言葉に160人超の大所帯チームがひとつになり、1967年度大会以来の頂点を狙う。

 中京大は、夏の総理大臣杯に続いての決勝進出。今大会の1回戦・阪南大戦(2-0)は試合を通して4バックを敷いていたが、その後は3バックも併用するなど「カメレオンです」と西ヶ谷監督が話すように、相手や展開に応じてシステムを使い分けてきた。元JリーガーであるDF中田智久(3年・神戸)、DF須崎恭平(1年・磐田)、MF石原卓(2年・横浜FM)らを筆頭に、どんな戦い方でも実践することのできる戦術理解度の高い選手がそろっているのも強みだ。夏の総理大臣杯決勝と同様に、主将のDF平山照晃(4年)を出場停止で欠くことになるが、選手層は厚いため、問題はないだろう。決勝で駒澤大に敗れ、タイトルを逃した総理杯のリベンジを果たし、10年ぶり2度目の優勝をつかめるか。

関西大
登録メンバー

[今大会の戦績]
12.18○3-2国士舘大
12.23○1-0福岡大
12.26○2-1筑波大

[出場停止]
なし

[注目選手]
FW藤澤典隆(4年)
 抜群のボールコントロールを武器にここまで3得点を決めている大会屈指の技巧派ストライカーだが「Jに行きたいし進路を早く決めたいけど……」と話す通り、いまだに進路は決まっていない。今大会の最多得点者は、3得点を決めている明治大のFW久保裕一、中京大のFW藤牧祥吾、そして藤澤の3人。決勝の舞台でも得点を決め、大会得点王に輝けば、スカウトの目にも留まるはずだ。「(インカレが)就活という考えはない」と話しているが、これだけの選手が今大会を最後にサッカーの表舞台から去るのはもったいない。大学生活最後の大舞台で、自身の未来も切り開く活躍に期待がかかる。

中京大
登録メンバー

[今大会の戦績]
12.18○2-0阪南大
12.23○2-1駒澤大
12.26○2-1高知大

[出場停止]
DF平山照晃(4年)

[注目選手]
FW藤牧祥吾(3年)
 1回戦から3試合連続ゴール中だが、この活躍にも本人は「点は取れるスランプです」と話している。藤牧のプレースタイルは運動量を武器に前線から激しくプレッシャーをかけ、守備でも貢献するというもの。ゴールは取れているが、ディフェンス面には不満もある様子で、「決勝ではもっと守備でも活躍したい」と意気込んでいる。点を決めた際には恒例となっているゴールパフォーマンスも計画中だ。国立を“中京大劇場”にするためにも、守備でチームを助けながら貪欲に4戦連続弾を狙っていく。

1回戦記録&マッチレポ
準々決勝記録&マッチレポ
準決勝記録&マッチレポ

全試合写真特集

[写真]関西大は43年ぶりのVを狙う

(構成 片岡涼)
第59回大学選手権特集

TOP