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受刑者によるW杯開幕

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[リマ8日 ロイター]

 ペルーの首都リマにある刑務所で8日、受刑者によるサッカーのワールドカップ(W杯)が開幕した。大会を運営するスタッフは、受刑者が慢性的に抱えるうつ状態から少しでも開放されることを期待している。

 300人の模範囚が観客として見守る中、車の窃盗やドラッグ・ディーラーなどの受刑者による刑務所ワールドカップの開幕戦は、4-2でドイツがコスタリカに勝利した。

 同大会では、9日にミュンヘンで開幕する本物のワールドカップ(W杯)に出場する32カ国と同じ32チームを用意している。

 同刑務所の収容者数は8700人。そのうち3500人が刑務所内スタジアムの改築や、出場選手のユニフォームを作るなどして大会に貢献した。

 ペルーの刑務所当局の責任者は「この大会は受刑者の社会復帰を助け、長い刑務所生活による深刻な気分の落ち込みを軽減しようと開催しました」と述べた。

 多くの囚人が詰め込まれている同刑務所では、銃撃戦や暴動が絶えない。また作業場でのトイレが足りないなど設備の不備が多く、受刑者が更正しないことからペルーの「犯罪学校」としても有名になっている。

<写真>6月8日、受刑者によるサッカーのW杯がペルーの刑務所で開幕
(2006年ロイター/Mariana Bazo)

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