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W杯欧州予選7組展望

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フランス
ルーマニア
セルビア
リトアニア
オーストリア
フェロー諸島

 W杯欧州予選7組も、1組や6組に劣らず激戦区。前回準優勝のフランスをルーマニア、セルビア、そしてオーストリアが迎撃する展開が予想される。

 本命のフランスも他チームとの差は紙一重。EURO2008では内容も酷く、GL最下位で敗退するという屈辱を味わい、DFリリアン・テュラム、MFクロード・マケレレといった歴戦の選手も引退。さらにFWダビド・トレゼゲもレイモン・ドメネク監督との確執で代表を引退し、チーム内にはネガティブな雰囲気が漂っている。とは言っても、FWカリム・ベンゼマやMFハテム・ベン・アルファ、サミル・ナスリら若手の台頭はグループ随一。7組をリードする存在には変わらないだろう。

 対抗馬の一番手にはFWアドリアン・ムトゥ、MFクリスティアン・キブの二枚看板を擁するルーマニアが濃厚。EURO2008ではフランスと引き分けの接戦を演じており、フランスが主力の離脱で戦力を下げていれば、力関係の逆転もありえない話では無い。

 また、セルビアにもこのグループの頭を取る可能性は十分にある。MFデヤン・スタンコビッチら従来のメンバーに加え、北京五輪に参加した若手が合流すれば面白い存在となるだろう。

 そのほかではオーストリアにも若干の可能性がある。98年W杯以来、自力での予選突破は皆無だが、自国開催のEURO2008でクロアチアやドイツと真剣勝負をして得た経験は大きいはず。混戦の7組を上手く立ち回ればどうなるか分からないだろう。

 過度期にあるフランスが突破出来る保証は全く無く、ルーマニア、セルビア、オーストリアを巻き込んで大混戦になるのでは無いだろうか。フランスがドメネク体制でEURO2008と同じ徹を踏めば、まさかの予選敗退も待ち受けている。

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(文 宝田雅樹)

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