[6・17 10年W杯GL・B組 フリー・ステイト]

　10年W杯は17日、フリー・ステイトでGL・B組第2戦のギリシャ-ナイジェリア戦が行われ、ギリシャが2-1で逆転勝利を収めた。

　試合は前半16分、左サイドのFKからMFカル・ウチェがゴール前にクロス。ボールは誰にも触れずにネットに吸い込まれ、ナイジェリアが意外な形で先制した。

　しかし、前半33分にナイジェリアに不用意なプレーが飛び出す。右サイドのタッチラインで小競り合いを起こしたMFサニ・カイタがギリシャDFバシレイオス・トロシディスの足に蹴りを入れて一発退場。速い時間帯で数的不利となった。

　ギリシャ代表オットー・レーハーゲル監督はこの機を見逃さずにDFソクラティス・パパスタトプロスに代えてFWゲオルギオス・サマラスを投入。攻撃の圧力を強めると、迎えた前半44分、MFコンスタンティノス・カツラニスのポストプレーからFWディミトリス・サルピンギディスが右足を一閃。MFルクマン・ハルナに当たったボールはコースを変えてネットに吸い込まれ、ギリシャが同点に追いついた。

　後半に入っても人数で勝るギリシャが攻勢を仕掛ける。そして迎えた後半26分、右CKからMFゲオルギオス・カラグニスがゴール前にクロスを入れると、サマラスとナイジェリアDFジョセフ・ヨボが交錯。こぼれ球をMFアレクサンドロス・ジョリスがミドルシュートで狙うと、GKビンセント・エニェアマがファンブルしたボールをトロシディスが詰めて逆転に成功した。

　試合はそのまま2-1で終了し、ギリシャがW杯5戦目にして初勝利を挙げ、GL突破に望みをつないだ。一方、敗れたナイジェリアは自力での決勝トーナメント進出の可能性が潰え、韓国との最終戦は勝利のみが求められることとなった。

<写真>W杯初勝利に沸くギリシャ
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(文　宝田雅樹)