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チェフが日本へのリベンジ誓う。“本田のFK封じ策”を披露

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 チェコ代表は6日午後、日産スタジアムで日本代表のあとに公式練習を行った。内容は報道陣にすべて公開されたが、ボール回しなどの軽めの内容で終始リラックスムードだった。そんな中、世界的守護神のペトル・チェフ(チェルシー)を擁するGK陣は入念にハイボールの処理を確認するなど、日本撃破に向けて備えていた。
 チェコといえば、2004年4月にチェコのホーム・プラハで激突。当時はFW久保竜彦(現ツエーゲン金沢)のゴールで、日本が1-0で勝利している。そのとき、先発していた守護神が、若手のホープとして世界で注目を集め始めていた、若きチェフだった。前半32分に久保からゴールを許し前半だけで交代しているが、当時のことは今でも覚えていた。
 練習後、ミハル・ビレク監督とともに公式会見に出席したチェフは、2004年の日本戦に負けたことを聞かれると、「2004年と今回ではぜんぜん状況が違う。ユーロ2004へ向けた練習試合みたいな位置づけだったので、試合に対する意気込みが日本とチェコとでは違った」と弁解。そして「当時はそんな状況があって日本に負けたが、悔しい気持ちはよく覚えている。それをあした何かの形で生かしたい」とリベンジを誓った。
 その準備もしている。あすの日本戦に備え、指揮官は1日の日本vsペルーを「ざあーっと見ただけ」と明かしたが、チェフの気合は違った。「私はテレビで試合を見た。日本が3-4-3システムを初めて試しているのが分かって、初めは戸惑っている様子が見られて面白かったが、そのあとは慣れてきていたし、(後半に)違うシステム(4-2-3-1)で戦っていたのは興味深かった。明日、どういうサッカーをするのか楽しみです」と日本撃破のために、しっかりと分析していることを明かした。
 警戒している日本人選手については「日本の選手に関しては、全員が素晴らしい力をもってるので誰と誰とは言えないが、一人を挙げるとすれば本田選手。自分だけでなく、チェコ選手全員が警戒している。僕は明日の対戦を楽しみにしている」とロシアのCSKAモスクワで活躍し、欧州CLでもプレーしているFW本田圭佑の名前を挙げた。
 本田の武器は無回転FKだが、その対策についてチェフは「そのときそのときの状況で変わると思うので、具体的に何とは言えないが、とにかく一番大事にしたいことは、無駄にファールを与えたないこと。そのために、PA前で無駄な動きをしないことだ。そうしてFKを蹴らせないようにしたいと思う。自分だけでなく、チェコチームの組織で止めたい」と口にした。
 かつてチェコにはネドベドやポボルスキー、コラーといった世界的名選手が数多くいたが、多くがすでに引退し、世代交代が進んだ。今回の来日メンバーを見ても、怪我のためアーセナルのMFロシツキーもメンバーから外れた。日本で言うところの北京五輪世代が中心と若手が多いが、その分、モチベーションは高い。そんな“若きチェコ”をチェフが最後尾から支え、日本へのリベンジをもくろんでいる。
(取材・文 近藤安弘)

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