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アーセナルのアジアツアーに参加中の宮市に“元ウイング”ファン・ペルシーが助言

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 アーセナルのアジアツアーに参加中のFW宮市亮。13日にはマレーシアのクアラルンプールで行われたマレーシアXIとの親善試合に先発出場し、アーセナルの一員として後半21分までプレーした。

 今年1月にアーセナルと契約し、高校からそのまま欧州の舞台へ飛び出した宮市。労働ビザの関係でプレミアリーグではプレーできず、昨季はフェイエノールトにレンタル移籍したが、半年間で12試合に先発し、3得点を挙げるなど左ウイングの主力として活躍した。今季の所属先は未定だが、AZやトゥエンテなどにレンタル移籍する可能性が報じられる一方、アーセナルのベンゲル監督はアジアツアーでの活躍次第ではアーセナルの主力として考えることも示唆している。

 いずれにせよ、欧州2年目のシーズンでさらなる飛躍が期待される18歳。そんな宮市について、アーセナルの“チームメイト”であり、オランダ代表としても活躍するロビン・ファン・ペルシーに聞いた。

「リオ(宮市)が出たフェイエノールトの試合は2、3試合見た。彼のプレーは印象深かった。非常にいい選手だと思う。高校から直接こちらに来たらしいね」

 現在はともにアジアツアーに参加しているが、それまでは一緒に練習したことはなかったという。それでも、オランダで活躍する宮市の情報はイングランドにいるファン・ペルシーの耳にも入っていた。

 ファン・ペルシーが宮市のことを気にかけるのには理由がある。「リオは僕の数年前のポジションをやっていることになるんだ」。自分自身が01~04年にプレーした古巣であるフェイエノールトで、当時の自分と同じ左ウイングを任されていた宮市。少なからぬ“縁”も感じている。

「まだ若いし、大きなポテンシャルを秘めている。早くアーセナルで一緒にプレーしたいね。今後もしっかりと練習に取り組んで、成長していってほしい」。13日のマレーシアXI戦では宮市が交代した後半21分からファン・ペルシーが出場。残念ながら“共演”は持ち越しとなったが、左に宮市、センターフォワードにファン・ペルシーという“構図”も今ツアー中に実現する可能性はある。

 “元ウイング”であるファン・ペルシーは宮市にアドバイスも送る。

「確かに僕はフェイエノールト時代は左のウインガーだった。つまりリオは僕の数年前のポジションでやっていることになるんだ。10番的なセカンドストライカーで、左から中央にかけてプレーするスタイルだった。セカンドストライカーからセンターフォワードへの変化は難しかった。しかし、FWはいろいろなところに適応しなければならない。左右のウイング。セカンドストライカーにメインストライカー。歳を重ねるにつれ、他のポジションもできるようになった」

 今はウイングとして成長していくことが第一だが、世界を代表するFWになるためには、それだけでは十分ではない。サイドに張るだけでなく、時に中に入り、ゴールをおとしいれるフィニッシャーにもなれることが、真の意味で相手に脅威を与えるストライカーの条件だという。

「大事なことは、チームメイトを助けること。チームスポーツだからね。もちろん、ストライカーとしては点を取ること、アシストも必要だ。ただ、すべてはサポートすることから始まる。チームメイトのために数m動いてあげる、ワンツーをする。そういったことすべてだね。それらを成し遂げて、初めてピッチの主役になれる」

 ファン・ペルシーだけでなく、MFウィルシャー、MFロシツキー、FWウォルコット、FWアルシャフィンらそうそうたる選手たちとともにアジアツアーに参加している宮市。今季、どこでプレーすることになるとしても、この経験が成長のスピードをさらに加速させるのは間違いない。

▼ファン・ペルシーのインタビュー詳細はこちら

[写真]マレーシアXIとの親善試合に先発出場した宮市亮

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