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[MOM4629]矢板中央MF中島漣音(2年)_「アピールするしかない」。チャンス掴んだ左WBが県決勝で1G2Aの活躍

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前半39分、矢板中央高左WB中島漣音(2年=FC.Plaisir出身)が右足シュートを決めて決勝点

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.10 栃木県新人大会決勝 矢板中央高 3-1 國學院栃木高 栃木グ]

 チャンスを掴んだ左WBが、決勝で1ゴール2アシストの活躍だ。矢板中央高の新チームは、3-5-2の新システムにチャレンジ。この日は左WB中島漣音(2年=FC.Plaisir出身)が前半から積極的に攻撃参加し、得意の左足キックでゴール前のシーンを演出した。

 前半20分には、右サイドからの左足CKでCB小倉煌平(2年)の先制ヘッドをアシスト。さらに39分には、右WB池田拓歩(2年)の折返しを右足ダイレクトでゴールへ沈めた。「FWがニア入っててくれて、(相手の)DFラインが落ちたんで、(自分は)マイナスで落ちていってあとは流し込むだけでした」と微笑。積極的にゴール前に入り込んでいた中島が貴重なゴールを決めた。

 その中島は、後半もゴール前へ飛び込んでヘッド。また、ロングスローで相手ゴールを脅かしていた。そして、40+3分、再び右サイドからの左足CKでMF田中晴喜(2年)のヘディング弾をアシスト。「セットプレーは今年強みなので。中に入れ込めば、もう決めてくれるんで、 自分は自信持って中に蹴るだけ」。CKでは意図的にスピードのあるボールを蹴り込み、2つのアシストに結びつけた。

 中島は昨年まで左SB。昨シーズン序盤はBチームの一員としてプリンスリーグ関東2部に出場していた。だが、だが夏前に負ったケガもあり、出場機会が減少。新チームでも今大会初戦と準々決勝はサブだった。

 それでも、「自分でアピールするしかない、と思ってやっていました」という中島は前半途中から出場した準々決勝で先制点をアシスト。準決勝から先発を務め、決勝でも活躍した。特長の攻撃力をより発揮できる新ポジションで躍動中だ。

「運動量とか武器にして、上下の運動量とかで(攻撃では)ちゃんと中まで入って、DFラインまで落ちて守備するっていうこと意識してやってます」。177cmとサイズもあり、金子文三コーチの求めるスピードがより出てくるとより面白い存在になるかもしれない。

 中島は「自分でボールを持ち運んで、1枚剥がして突破できるっていう力をもっとつけたいなと思います。(今日は)守備の連係が後半できていなくて、押し込まれてる時間があったので、いかにもっと早く改善するかを中でもっとコーチングできたらなと思います」とコメント。課題を改善し、「苦しい時間でセットプレーとか自分のクロスで点が取れるようになれたらいい」と力を込めた。

 愛知県のFC.Plaisirから、自分の運動量やキックが活きるチームを目指して栃木県の強豪・矢板中央へ。全国大会常連のチームで「全国に出たかった」という思いも強かった。ここまで悔しい思いもしてきたが、まずは新人大会で活躍。アピールを続けてプリンスリーグや夏冬の全国大会でも活躍する。 

(取材・文 吉田太郎)
吉田太郎
Text by 吉田太郎

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