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[全日本ユース(U-18)選手権]街クラブの進撃再び!!三菱養和ユースが5発勝利で準々決勝へ

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[9.20 全日本ユース選手権決勝T1回戦 三菱養和SCユース 5-3 神戸U-18 大和]

 高円宮杯第21回全日本ユース(U-18)選手権は20日、決勝トーナメント1回戦を行った。三菱養和SCユース(東京)とヴィッセル神戸U-18(兵庫)の一戦は三菱養和ユースが前半に4発を決め、5-3で勝利した。
 
 試合は立ち上がりから、三菱養和ユースが怒涛のゴールラッシュ。主将のMF田中輝希が「街クラブですけど、Jクラブ相手でも技術云々では対等だと思ってるので、あとは気持ちで負けないことが大事と、いつも話し合っていました」という言葉通りに、臆することなく果敢に攻めていく。

 前半18分に三菱養和ユースが近藤のシュートで先制すると、同20分にはPA内でDFがクリアしたボールを田中が拾い、自らドリブルで持ち込んで追加点を獲得。さらに29分には、GK野村祐太からのボールを相手DFがクリアしたところにMF佐藤聖がつめ、切り返しから最後は右足で押し込んだ。3分後の同32分にも田中がFKを直接沈め、三菱養和ユースが4-0の大量リードで前半を終了する。

 後半に入っても、その勢いは止まらない。12分、MF川崎圭亮からのパスを受けた近藤がPA右から左足を一閃。5-0と神戸を突き放す。

 大量失点を喫した神戸だが、ここからなんとか意地をみせる。19分、FW小川慶治朗からのパスを受けたMF高見啓太がPA内で倒され、PKを獲得。MF峯崎聖久が蹴ったボールはGKに弾かれ、ポストに当たるが峯崎が頭で押し込み、まずは1点を返す。

 そこからは小川と高見を中心とした猛攻を仕掛ける。24分には、DF森下和成の低い右クロスをPA内中央で受けたFW廣田隆治がワンタッチで小川に流すと、ドリブルから豪快なゴール。さらに2分後の26分には高見が右サイドを駆け上がり、中央の小川へクロスを上げる。これを受けた小川は一度シュートを空振りしたが体勢を立て直してからもう一度右足を振りぬき、ゴールを決めた。

 その後も高見の果敢な攻め上がりからチャンスを作るが、小川や峯崎のシュートはいずれもわずかにバー上へ逸れ、追加点を挙げることはできない。終盤の追い上げむなしく、そのまま試合は終了し、5-3で三菱養和ユースが勝利を挙げた。

 試合後、三菱養和ユースの生方修司監督は「街クラブの代表として、Jクラブ相手にどれくらい出来るかというのはずっと言ってきている。今日は街クラブの力はみせれたかな」とコメント。Jクラブ相手にも、強気な姿勢を見せ続け、果敢に攻め込んでの5発快勝を満足げに振り返った。

 一方前半でまさかの4失点した神戸U-18の黒田和生監督は「これで高円宮杯は終わりになったがこれからも育成のポリシーに従ってやっていく。サッカーを楽しむことは一番大事だし。楽しむ中で上手くなっていく。あとは人間性の部分は引き続き大事にしないと、まだまだ未完成」と厳しい表情をみせた。

 準々決勝は10月3日に行われ、三菱養和SCユースは清水ユースと対戦する。再びJクラブ相手との一戦となるが、街クラブの力を見せつけ、旋風を巻き起こした昨年に続くベスト4進出を成し遂げたい。

<写真>神戸は小川らが試合終盤果敢に攻めたがGK野村らの好守に阻まれた
(取材・文 片岡涼)

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