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[全日本ユース選手権]“東京ダービー”制す!F東京U-18が悲願の初Vへ王手!

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[10.9 全日本ユース(U-18)選手権準決勝 三菱養和SCユース 1-3 FC東京U-18 国立]

 高校生年代の日本一決定戦、高円宮杯第21回全日本ユース(U-18)選手権は9日、東京・国立競技場で準決勝を行い、サンフレッチェ広島ユース(広島)とFC東京U-18(東京)が決勝へ進出した。第2試合で三菱養和SCユース(東京)と対戦したF東京U-18は3-1で勝利。01年以来9年ぶりの決勝進出を決めた。決勝は10月11日に埼玉スタジアム2002で開催される。

 国立競技場で実現した東京ダービー。雨中の戦いを制したのはF東京U-18だった。この日、F東京U-18はエースMF武藤嘉紀が累積警告のため出場停止。また大学受験のために主力2選手が欠場していた。立ち上がりは準々決勝・清水ユース戦の後半開始からの10分間で4発を決めるなど、攻撃に勢いのある三菱養和に攻め込まれた。だが持ち味のハードワークとCB松藤正伸とCB小林聖弥を中心とした強固な最終ラインが決定機をつくらせない。逆に10番FW佐々木陽次らのシュートでゴールへと迫ると22分、中央左寄りの位置でパスを受けたMF岩木慎也が先制点となるシュートを確実にゴールへと流し込んだ。

 今大会全5試合完封勝利を収めているF東京のディフェンスはその後も全く揺らぐ気配を見せない。相手の攻守の切り替えが速く、スペースを突くことができない三菱養和SCユースは、後半開始から右膝に負傷を抱える11年名古屋グランパス加入内定のFW田中輝希に代えて、U-17日本代表MF田鍋陵太を投入。抜群のスピードを持つアタッカーの投入で流れを変えようとした。
 
 だが、F東京U-18は後半15分、PAへ飛び出したFW秋岡活哉が倒されてPKを獲得。これを秋岡が自ら決めて2-0とした。三菱養和SCユースは同時に2枚目の警告を受けたSB川田正人が退場。相手の隙を逃さず畳み掛ける巧者・F東京U-18は2分後にも佐々木がファインゴールを決めてリードを3点とした。

 ただ、意地を見せる三菱養和SCユースは19分、左サイドから切れ込んだMF近藤貴司がPKを獲得。これを自ら豪快に決めて、F東京U-18の連続無失点をストップする。再び2点差となったことで三菱養和SCは一気に勢いづいた。近藤やMF佐藤聖、そしてCB櫻岡徹也があわやの場面をつくる。
 それでも逆に相手ゴールを何度も襲うなど押し切ったF東京U-18は、追撃を許さず。3-1で勝ったF東京U-18が悲願の高円宮杯初Vへ王手をかけた。

(取材・文 吉田太郎)

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