beacon

[クラブユース選手権]柏U-18が前回王者撃破!逆転で決勝T進出!

このエントリーをはてなブックマークに追加

 adidas CUP 2011 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は26日に第3日を行い、連覇を狙う東京ヴェルディユースなど8強が出そろった(全試合のスコア、得点者は記事の最下部に記載)。

 4チームずつ6組に分かれた総当たり1回戦を行う1次ラウンドは、最終日に各組で1位と2位が対戦する組み合わせとなり、4つの組で首位が入れ替わる大混戦となった。中でも、C組のV候補・サンフレッチェ広島ユースは、2連勝で決勝トーナメント進出に向けて圧倒的に優位な状況にあったが、先発交代が機能せず2位の鹿島アントラーズユースに0-3で完敗。同組2位に陥落しただけでなく、他の組の2位に得失点差で及ばなかったため、自滅に近い形でまさかの1次ラウンド敗退となった。各組1位6チームに各組2位のうち上位2チームを加えた8チームは、あす27日に行われる準々決勝に進出した。

 A組は、浦和レッズユースがジュビロ磐田U-18に6-0と圧勝し、グループ首位で1次ラウンドを突破した。前半に2点のリードを奪うと、後半は焦りから攻守のバランスを欠いた磐田ゴールに追加点を突き刺していった。堀孝史監督は「(全国リーグの)プレミアリーグ3連敗のあと、天皇杯予選をきっかけに、個人ではなくチームバランスを優先するやり方を再確認できた。初戦の大宮アルディージャユース戦を辛抱強く戦って追いついたところから、メンタル的にも悪くない形でここまで来ている」と手ごたえを話した。B組は、2位・名古屋グランパスU18がU-18日本代表候補DF佐藤和樹の決勝ゴールでガンバ大阪ユースを1-0で下し、首位の座を奪った。G大阪は他の組の2位に得失点差で及ばず、大会から姿を消した。

 C組は、主力をベンチに温存して臨んだ広島が、鹿島に完敗。森山佳郎監督は「勝点を計算してしまった。思い切ってコンディションの悪い選手を代えて臨んだが、チャレンジした結果が撃沈。リスクを負い過ぎる戦いにしてしまった、僕の責任」とさい配を悔いた。D組は、2位の川崎フロンターレU-18が2-0で首位・ヴィッセル神戸U-18を下して1位通過を決めた。敗れた神戸は、大会初日に松本山雅FC U-18から奪った18得点が奏功し、得失点差により2位の最上位で決勝トーナメント進出を決めた。しかし、川崎F戦の試合終了間際にU-17日本代表MF松村亮が2度の警告で退場。試合終了後にもU-17W杯日本代表岩波拓也が異議で警告を受けるなど後味の悪い敗戦で、立て直しが急務となる。

 E組は1勝1分でグループ2位の柏レイソルU-18が2-0で首位・東京Vを破り、1位通過を果たした(写真)。序盤は相手のU-18日本代表候補MF杉本竜士のFKがポストをたたく場面などがあり、肝を冷やしたが、前半35分に右からのクロスを左MF平久将士が頭で合わせて先制。終盤は猛攻を受けたが、カウンター攻撃で相手守備ラインの裏へ抜け出た途中出場のMF白井永地が追加点を奪った。前日にミーティングで欧州CL決勝のビデオを見たという柏の下平隆宏監督は「マンチェスター・Uがプレスをかけて、バルセロナはパスをつなげない時間があった。それでも我慢して自分たちの時間帯を作って最後は優勝した。だから、東京Vがはじめからプレッシャーをかけてきてリズムが悪くても落ちついてやれと伝えた。今日は序盤に押し込まれたので、プラン通りというわけではないですけど、結果的には良いミーティングになった」と厳しい戦いを勝ち切った安堵から表情を緩めた。一方、敗れた東京Vは全体8位の最終切符で決勝トーナメントに滑り込んだ。

 F組は、コンサドーレ札幌U-18が3-2で愛媛FCユースを下して2勝1分で8強入り。愛媛は一時2点差を追いつくなど健闘を見せたが、最後は振り切られた。

 準々決勝(27日)では、浦和と東京V、柏と鹿島、名古屋と札幌、川崎Fと神戸がそれぞれ対戦する。勝者は群馬県から神奈川県のニッパツ三ツ沢球技場に会場を移して29日に行われる準決勝へ進出。決勝戦は31日に同会場で開催される。


■1次ラウンド第3日の全試合結果
<グループA>
浦和ユース6-0磐田U-18
[浦]鈴木悠太2(25分、60分)、西袋裕太(31分)、高田拓弥(65分)、矢島慎也(67分)、堀田稜(76分)

仙台ユース1-3大宮ユース
[仙]山田拓也(72分)
[大]平野篤志2(22分、71分)、溝口晃大(39分)

<グループB>
G大阪ユース0-1名古屋U18
[名]佐藤和樹(67分)

鳥栖U-18 1-2三菱養和SCユース
[鳥]三宅大樹(48分)
[三]北出雄星(3分)、黒木周(76分)

<グループC>
鹿島ユース3-0広島ユース
[鹿]鳥波将斗(27分)、中川義貴2(66分、79分)

C大阪U-18 2-1福岡U-18
[C]西村洋亮(44分)、南野拓実(76分)
[福]三苫元太(43分)

<グループD>
神戸U-18 0-2川崎F U-18
[川]相馬健一朗(30分)、三好康児(53分)

横浜FCユース10-0松本山雅FC U-18
[横]木下康介6(24分、35分、40分+1、59分、67分、80分+2)、西田子龍(31分)、岡田孝徳(40分)、小野瀬康介(50分)、松田大斗(65分)

<グループE>
東京Vユース0-2柏U-18
[柏]平久将土(35分)、白井永地(80分+1)

山形ユース2-2京都U-18
[山]佐々木龍2(62分、80分+2)
[京]田村亮介(34分)、三根和起(79分)

<グループF>
F東京U-18 2-1新潟ユース
[東]岸寛太(26分)、橋本拳人(66分)
[新]井上丈(34分)

札幌U-18 3-2愛媛FCユース
[札]神田夢実(28分)、榊翔太(40分)、前貴之(80分)
[愛]藤直也(55分)、林祐希(69分)

(取材・文 平野貴也)
▼関連リンク
第35回日本クラブユース選手権(U-18)大会

TOP