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[高校]藤枝東、4発で今季初勝利(プリンスリーグ東海)

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[4.18 プリンスリーグ東海1部第2節 磐田東高 1-4 藤枝東高 藤枝総合]

 昨年のJFAプリンスリーグ(U-18)東海4位の磐田東高(静岡)と07年度の全国高校サッカー選手権準優勝の藤枝東高(静岡)との一戦は、FW石垣力哉の2得点の活躍などで藤枝東が4-1で快勝。今季初勝利(1勝1敗)を挙げた。一方の磐田東は1分1敗となった。

 「ふじ色軍団」藤枝東が変幻自在のパスワークで快勝した。相手のプレッシャーがやや緩いと見るや1タッチパスやスルーパスを次々と通し、相手最終ライン裏のスペースを強襲。前半39分に鮮やかなループシュートを決めるなど2ゴールを挙げた石垣やパスワークの中心となった2年生MF齋藤哲の活躍など前半の3ゴールで試合の流れを傾けると、後半40分にもMF伏木一紘の左クロスをMF大木淳平が頭で押し込みダメ押した。
 スピード豊かなSB安藤峻広やMF山本彰大の個人技からチャンスをつくった磐田東だったが、藤枝東にボールを支配され苦しい戦いに。後半29分に司令塔のMF太田一輝が決め、追撃ムードが高まったが2点目が遠く、勝ち点を逃した。
 
 MF河井陽介(現慶應義塾大)らを擁し全国準Vを果たした07年度から、戦力ダウンを囁かれた昨年度はプリンスリーグこそ5位に終わったものの、16強へ進出した全国選手権ではまとまりのある好チームへ成長していた藤枝東。今年のチームはMF小林勇輝(現明治大)らが中心だった昨年以上に足元の技術ある選手がそろう。だが、課題は昨年の最大の武器だったハートの部分。主将のDF山崎大貴が鼓舞していたが、清水コーチなどを務めた経歴を持つ大石和孝監督の目にはチームの闘争心、運動量の面も「まだまだ」と映るようだ。この日は4ゴールを決めたが、指揮官は「パススピードが遅い。上を目指すには物すごくもの足りない。チーム全体で動いていかないと」とばっさり。全日本ユース選手権は過去4年連続で出場を逃しているだけにチームは3位以内が絶対目標。2トップに2ボランチ、CB2人とセンターラインが卒業したチームはひとつひとつステップを踏みながらチーム力向上を目指す。
 「昨年先輩たちがプリンスリーグ、総体で苦戦した姿を見ている。昨年と同じようではダメだと言っているけど。みんなで戦う気持ちを前面に出さないといけない。技術的には昨年と差はないと思う。気持ちをもっと強く出せれば今より結果出る」と加藤主将。この日は3点差の勝利だったが「ミスでボールを失う場面が多かった。修正しないと」と緩みはなかった。次節の相手は昨年2位で一昨年優勝の磐田ユース(静岡)。強敵との一戦を制することができるか。敗れれば目標の3位以内が遠のくだけに、東海突破へ向けて、藤枝東にとって重要な大一番となりそうだ。

<写真>2ゴールを決めた藤枝東・石垣
(取材・文 吉田太郎)

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