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渡邉、意地の一発。采配的中の横浜FMが完勝!

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[8.1 J1第20節 横浜FM3-0京都 日産ス]

 J1第20節は1日、6試合を行い、日産スタジアムでは横浜F・マリノス京都サンガF.C.が対戦した。横浜FMは前半38分、FW渡邉千真が先制ゴールを奪うと、後半28分には、MF兵藤慎剛が今季初ゴール。さらに同42分にDF小宮山尊信が追加点を奪い、3-0の快勝。リーグ戦6試合ぶりに勝ち点3を奪った。

 横浜FMは、右眼窩底(がんかてい)骨折で欠場した日本代表DF中澤佑二の代役CBに、今季はボランチの松田直樹を起用してカバー。システムも従来の4-5-1から4-4-2に変更。松田が抜けたボランチには、長谷川アーリアジャスールを起用した。攻撃的MFに山瀬功治と狩野健太が入り、2トップは渡邉千真と金根煥が組んだ。

 対する京都はベスト布陣。システムは4-5-1で、GK水谷雄一、DFラインは右から染谷悠太、水本裕貴、李正秀、中谷勇介が入った。ダブルボランチは、MF佐藤勇人とMF安藤淳が、攻撃的MFには右から渡邉大剛、ディエゴ、柳沢敦が入り、1トップをFWパウリーニョが務めた。

 前半戦の序盤は、横浜FMがペースを握った。山瀬を中心にカウンター攻撃を展開。2トップにボールを入れようと試みた。ただ、ゴール前での崩しに工夫がなく、同7分、同12分と、山瀬が積極的に攻め込みミドルシュート。これは大きく枠を外しゴールは奪えなかった。27分には、狩野の左CKを金が折り返し、オウンゴールを誘ったが、金の位置がオフサイドと判定され先制点はならなかった。
 
 京都は、ディエゴの個人技と高い位置を取った両サイドDFを絡めて攻撃を仕掛けようと試みたが、パスがつながらない。遠目のシュートで流れを変えようとしたのか、前半10分に渡邉が右サイドからミドルシュートを放つが枠をとらえられず。ディエゴが中央から再三、ドリブル突破を図ったが3、4人に囲まれ打開することはできなかった。同32分、安藤がゴール中央やや右付近からミドルシュートを放つが、ゴール右に外した。

 待望の先制点は横浜FMが奪った。前半38分、ペナルティーエリア中央付近で構えていた渡邉が、長谷川から縦パスを受けて反転。マークにきた京都・佐藤をブロックして突破し、右足を一閃。グラウンダーでゴール左下に突き刺した。渡邉にとってリーグ戦6試合ぶりの今季7得点目。最近は出番も減りかけていただけに、チームにも本人にも大きな得点だった。

 前半は横浜FMの1-0で終了。京都ボールで後半戦がスタートした。京都は後半8分、中谷を下げて角田を投入。横浜FMの2トップに対応するため、右から染谷、水本、李の3バックに変更。中盤はダブルボランチで、右サイドの角田、左サイドに渡邉が入った。さらに同13分には、動きの悪かったパウリーニョに代えてFW豊田陽平を投入。柳沢との2トップにして、3-5-2システムに変更、攻撃の流れを変えようとした。

 しかし、横浜FM優位の流れは変わらず。後半19分には、山瀬に代えて兵藤、狩野に代えて小宮山と、フレッシュな選手を入れて前線の活性化を狙った。これがズバリ的中。同28分、ペナルティーエリア右を長谷川がドリブル突破し、中央に折り返す。走り込んでいた兵藤がスライディングしながら左足で押し込み今季初ゴール。2-0とリードした。兵藤は同23分にクロスバー直撃のミドルシュートを放っていたが、積極的な動きが得点に結びついた。さらに同42分には、スルーパスに走りこんだ小宮山が左足でネットを揺らし3-0と突き放した。

 ロスタイムは3分。京都もあきらめずに必死にボールを追いかけたが、横浜FMが落ち着いた対応で逃げ切り3-0で終了。采配がズバズバ的中した横浜FMの完勝となった。

<写真>今季初ゴールを決めた兵藤(右端)を祝福する横浜イレブン

(取材・文 近藤安弘)

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