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広島はエースがブレーキ。FW佐藤「責任を感じる」

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[9.20 J1第26節 柏1-1広島 柏]

 サンフレッチェ広島は2位浮上のチャンスを逃した。ゲームを支配し、何度も決定機を作ったが、FW佐藤寿人がブレーキ。1点しか奪えず、痛恨のドローに終わった。

 チームは4連勝中と好調で、この日も積極果敢に攻めた。アウェーの試合だったが、勝てば2位に浮上することは分かっており、選手はいつも以上に気合十分。そのせいか、警告を4枚受けるなど激しい試合となった。

 だが、ゴールは遠かった。普段は圧倒的な決定力を誇るエースが精彩を欠いた。FW佐藤が前半だけで3度の決定機を外すなど不発。そうするうちに柏に流れが傾き、後半7分に先制を許した。何とかセットプレーから同点に追いついたが、佐藤は「アウェーの試合で、まずは負けないことが一番大事だった。ただ、自分自身、チャンスはたくさんあったので悔しい。前の選手として、責任を感じます」と唇をかんだ。

 ペトロヴィッチ監督も「難しい試合になることは分かっていた。アウェーの柏戦は雰囲気も特別。小さなスタジアムでやりにくかった。チャンスに決められていたら、前半で1、2点は入っていた」と嘆いた。

 勝ち点を44とし3位はキープした。首位鹿島とは勝ち点6差。鹿島から5位のG大阪まで勝ち点差7と混戦模様だが、広島には今、勢いがある。連勝こそ4で止まったが、この日の引き分けで、9戦負けなし(6勝3分け)。累積警告で次戦出場停止となったMF柏木陽介は「いまは負けない自信がある。俺に変わる選手はなんぼでもいる。見守るだけ」とチームの底力を強調した。

 広島はJ1復帰1年目だけに、変な気負いやプレッシャーは少ないという。むしろ、王者・鹿島への“突き上げ”を楽しんでいる様子すらある。今後、そのメンタル面がプラスに働くかどうか、注目したい。

<写真>広島FW佐藤(11番)
(取材・文 近藤安弘)

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