beacon

結果には満足も内容には不満、ヤングなでしこ吉田監督「団結より個性を」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.19 U-20女子W杯A組 日本4-1メキシコ 宮城ス]

 記者会見に出席した吉田弘監督は「勝ててよかった(笑)」と開口一番に語った。

 なでしこジャパンの11年女子W杯優勝と12年ロンドン五輪銀メダルという“偉業”によって、日本女子サッカーは世界を引っ張る存在になった。カテゴリーはU-20だが、世界からの注目度は高い。しかも、自国開催。大きなプレッシャーを感じつつ初戦を迎えた。

 見事勝ち点3を奪取したが、内容には不満が残る。「ある程度ボールは持てたけど、より精度を上げなければならない」と課題も口にした。

「(現U-20女子日本代表が)U-17の頃から個人のレベルを上げようと取り組んできた。団結は日本の特長ですけど、ネックにもなっている。選手にはもっと個性を出して、(スタメンへの)アピールをしてほしい。日本は『チームのために』が逃げ道になっている部分もあるので、外国人選手のように『私を見て!』という姿勢になってほしい」

 厳しい言葉を投げつつも、選手たちを褒めることを忘れない。

「(ミドルシュートで2点とったが)ミドルシュートを打っていこうという指示は出していません。崩したほうが得点をあげやすいと話していたくらいです。ミドルシュートは選手の判断。MF猶本光があげた2点目は(勝利を決めるうえで)大きかった」

 U-20メキシコ女子代表の監督も認めるとおり、ヤングなでしこは途中出場の選手でもスタメンと遜色のない働きができるほど選手層が厚い。

「(スタメンは)誰が出るかわからない。調子がいい選手を起用して勝利し、(決勝までの)6試合を戦いたい」と優勝への想いを語る吉田監督。大会を通して選手1人ひとりが成長できれば、優勝の二文字も現実味を帯びてくるだろう。
 
(取材・文 奥山典幸)


▼関連リンク
U-20女子W杯2012特集ページ

「ゲキサカ」ショート動画

TOP