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【特集】09年J1ニューフェイスの決意(第13回、磐田・那須大亮)

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 名門復活を託された。東京Vからジュビロ磐田に加入したDF那須大亮(27)がサックスブルーのニューリーダーに指名された。

 過去3度のリーグ制覇を誇る名門も昨季は入れ替え戦に回るなど初の降格危機に襲われた。クラブは今年から11年までのスローガンを「原点回帰」とし、「クラブの目指す姿に向けて再構築し、強いジュビロを復活させる」と宣言。今季からチームを指揮する柳下正明監督(49)も「常勝軍団をつくるための基礎をつくる年だと思っている」と位置づけ、09年の目標を「10位以内」に設定するなどクラブ再建に本格的に乗り出した(10年の目標は5位以内、11年の目標は優勝)。オフには元日本代表DF田中誠(33)を戦力外とするなど大きな変革期を迎える中、守備の立て直しへ緊急補強したのが那須だった。

 柳下監督は「那須はリーダーシップが取れる。守備ももちろん厳しくできるし、最終ラインからゲームを組み立てられるという意味で、ジュビロの弱点を克服することができると思っている」と大きな期待を寄せる。那須も「(磐田は)昔から強いという印象がある。昨年は入れ替え戦まで行っているけど、このチームには良い選手がたくさんいると思う。強くするには、チーム内のコミュニケーションなど必要なことがたくさんある。そうしたチームをつくれるように僕も貢献できればいいと思う。ジュビロ磐田を強くできるように、貢献できるように頑張りたい」と、早くも新ディフェンスリーダーとしての自覚を口にした。

 横浜FM時代の03年には入団2年目ながらボランチのレギュラーとして活躍。チームのリーグ完全制覇に貢献し、新人王も獲得した。04年のアテネ五輪では主将を任され、重圧やコンディションの問題から力を出し切ることができなかったが、苦い経験を糧にし、着実に成長した。昨季は東京Vでゲームキャプテンを務めることもあり、チームを統率、けん引する役割を担った。「声を出してチームを鼓舞することや対人プレーには自信を持っている。空中戦や1対1では絶対に負けない自信があるので、それを生かしていければ」。磐田に黄金時代は再来するのか。横浜FMで03、04年と2連覇を達成するなど黄金期を経験した男が、磐田に新たな“血”を投入する。


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