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[ACL]鹿島が総力戦で首位決戦制す、マルキ「どんな相手にも負けない」

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[5.5 ACL第5節 鹿島3-0水原三星 カシマ]

 鹿島アントラーズが水原三星(韓国)にリベンジを果たし、いよいよG組首位に立った。3月11日の初戦。アウェーでまさかの1-4惨敗を喫した因縁の相手に3-0の快勝。2得点のFWマルキーニョスは「(3月の対戦は)アウェーの1戦目ということで選手に緊張もあったし、パニック状態に陥ってああいうことになった。こうやってお返しできたのはうれしいし、どんな相手にも負けないことを証明できたと思う」と胸を張った。

 リーグ、ACLと続く過密日程。疲労の蓄積もあれば、故障を抱える選手も数多い。右内転筋痛のため2日の千葉戦(2-0)を欠場したマルキーニョスは「ケガのことは気にせず、試合に入った。心配していたらグラウンドに入らない」と悲壮な覚悟で先発していた。同じく千葉戦を体調不良で欠場したDF内田篤人も先発に復帰したが、後半10分に途中交代を余儀なくされた。

 千葉戦で右足首を痛めて途中交代したDF岩政大樹も欠場した。それでも、センターバックを組んだDF大岩剛とDF伊野波雅彦が無失点に抑え、岩政不在の影響を感じさせなかった。試合ごとにメンバー変更を余儀なくされる状況も総力戦で乗り越え、首位決戦を制した。

 大岩は前半27分にセットプレーから先制点を決めるなど攻守に活躍。「僕自身、いつ以来のゴールか覚えていない」と苦笑いした36歳のベテランDF。07年5月9日のナビスコ杯・名古屋戦(4-1)以来、727日ぶりのゴールが試合を優位に運ばせた。「アウェーの悔しさもあったし、個人個人の絶対に負けたくないという気持ちが結果的に3-0というスコアになったと思う。アウェーでは1-4だったし、得点より失点ゼロの方がうれしい」と納得の表情だった。

 初めてACLに参戦した昨季は、連戦が続いた4月から5月にかけてリーグ戦7試合勝ちなしの泥沼にはまった。今季も過密日程は同様だが、3月18日のACL上海申花戦(2-0)以降、公式戦11試合負けなし(9勝2分)と正反対の結果を残している。選手層の底上げや昨季の経験が血となり肉となり、王者をさらに強くした。

 グループリーグ最終戦は19日のアウェー、上海申花戦。今夜行われるアームド・フォーシズvs上海申花戦の結果次第できょうにもグループリーグ突破が決まる可能性はあるが、順当に上海が勝てば、勝負の行方は最終節までもつれ込む。「次もきょうのようなプレーを見せれば勝てる。最後の試合も絶対に勝って終わりたい」とマルキーニョス。悲願のアジア制覇へ、ACL5連勝で決勝トーナメントに弾みを付けるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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