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苦しい川崎F、憲剛「新しい形と結果の両方を求めるのは難しい」

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[7.17 J1第13節 鹿島2-1川崎F カシマ]

 最後まで憮然とした表情だった。中断明け1分1敗となった川崎フロンターレ。MF中村憲剛は「1分1敗なのでちっとも良くない」と吐き捨てるように言った。

 前半42分の時点でMF稲本潤一が退場となり、数的不利に立たされた。それでも10人で粘り強く体を張り、鹿島に対抗した。決定的なピンチの回数は少なく、チャンスの数自体は川崎Fの方が上回っていた。しかし、最後にセットプレーから失点。鹿島の試合巧者ぶりの前に、終わってみれば勝ち点を積み上げることはできなかった。

 「みんなで1.2倍走ろうと話して、途中までは頑張っていたけど、最後にセットプレーでやられた。セットプレー以外ではひとつぐらいしかピンチはなかったのに、そこを守り切れないのがうちの弱さだし、そこで勝ち切るのが鹿島の強さだと思う」

 W杯後、FW鄭大世とGK川島永嗣の海外移籍が決まった。エースのFWジュニーニョもいまだ負傷離脱中で、さらにDF森勇介も出場停止。戦力的な駒不足は否めない。「新しい形を構築しているところで、結果と両方を追い求めるのは難しいけど、タイトルのためには必要なこと。今日、少し形が見えてきたところはある。早く自分たちの形をつくれれば、もっとよくなると思う」。今はまだ我慢の時期。勝負の終盤まで、どれだけ首位から勝ち点を離されずにいけるか。少なくともFW黒津勝、MF田坂祐介らが好プレーを見せていたことは今後への光明となったはずだ。

<写真>川崎F・MF中村
(取材・文 西山紘平)

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