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[MOM338]北杜FWカルデロン・マサシ(3年)_“野生”のパワーで脅威に

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[高校サッカー マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.24 全国高校選手権山梨県大会2回戦 甲府東 1-2 北杜 山梨学院G]

 ペルー国籍の北杜FWカルデロン・マサシ(3年)が第3シード撃破の立役者だった。決して足元が巧みな訳ではない。ただ、野生的なスピードと押し寄せるDFを本能的にブロックする強さで甲府東の脅威に。そして貴重な同点ゴールとPK獲得で“ジャイアント・キリング”の立役者となった。

 特に先制された直後に奪った同点弾の価値は高かった。後半22分、驚異的なキック力を持つCB渡辺俊樹(3年)のロングパスでわずかスペースを突くとDFを振りほどきながら強引に突進。そして飛び出してきたGKをあざ笑うかのように同点ゴールを流し込んだ。この日披露していたパフォーマンスを考えると、これまでも活躍してきたのかと思いきや意外にもこれが公式戦初ゴール。「超うれしかった」というFWは喜びを大爆発させながらチームメイトの輪に飛び込んだ。

 そして1-1の延長前半1分にはPA手前でボールを受けると、相手CBとの1対1を強引に仕掛ける。そのスピードで振り切られそうになったCBがたまらず引きずり倒し、決勝点となるPK獲得。「PKは苦手」というカルデロンはキッカーの座をFW武藤吉哉主将(3年)に託したが、勝利へのゴールは間違いなく彼がもたらしたものだった。
 
 R・マドリーのMFメスト・エジルが一番の注目しているプレーヤーだが、ブレーメンのFWクラウディオ・ピサロやシャルケ04のジェファーソン・ファルファンといった母国のスターも憧れの存在。残念ながら、本格的なサッカーは高校までというカルデロンだが「できれば次も決めて勝ちたい」と高校最後の大会での大爆発に意欲を燃やしている。

<写真>後半22分、同点ゴールを決め、喜びを爆発する北杜FWカルデロン・マサシ
(取材・文 吉田太郎)
【特設】高校選手権2010

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