beacon

神戸が10人で競り勝つ!!残留争いの行方は最終節へ

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.27 J1第33節 神戸1-0清水 ホームズ]

 崖っ縁で踏みとどまった。降格危機に直面している16位ヴィッセル神戸はホームで清水に1-0で競り勝ち、4試合ぶりの勝ち点3を手にした。これで勝ち点を35に伸ばし、このあと17時半から試合を控える15位F東京に暫定ながら勝ち点で並んだ。

 引き分け以下なら、F東京の結果次第で今日にもJ2降格が決まる可能性があった。勝つしかない状況で迎えた試合は後半30分にMF田中英雄が退場。絶体絶命の状況の中、後半38分、DF茂木弘人が値千金の決勝点を奪った。

 「(ボールが)来そうかなと思って、(前線に)残ってたら、ちょうど来たので。チームみんなのゴールだと思う」。右サイドからDF石櫃洋祐が中に切れ込み、PA外からミドルシュート。DFに当たったこぼれ球をMF小川慶治朗がもう一度シュートを狙うと、これは枠を外れたが、ゴール前に詰めた茂木がシュートコースを変え、ゴールネットを揺らした。

 総力戦で勝ち取った。立ち上がりは劣勢の展開だった。出足の早い清水のプレッシャーに苦しめられ、ピンチの連続。しかし、前半13分、MF藤本淳吾の直接FKはGK徳重健太が好セーブで弾き、同29分、藤本の決定的なシュートにはDF北本久仁衛が体を投げ出してブロックした。

 守備陣の奮闘に応えるように攻撃も徐々に活性化。前半39分、FWポポが強烈な弾丸ミドルを放つと、GK西部洋平の弾いたボールに小川が詰めたが、再び西部がセーブ。さらにこぼれ球を拾った茂木のシュートもDFの体に当たったが、立て続けのチャンスで流れを引き寄せた。

 後半は完全に神戸ペースだった。後半13分、ポポのシュートはGK西部が体を張ってセーブ。同23分にはポポのスルーパスにFW吉田孝行が抜け出す決定機を迎えたが、左足のシュートはゴール左に外れてしまった。

 すると、後半30分、田中がこの日2枚目の警告を受け、退場処分に。数的不利の展開を余儀なくされたが、それでも神戸の勢いは衰えず、同38分の決勝点につなげた。

 茂木は試合後のインタビューで「他がどうあれ、僕たちは勝つしかない。最後まで望みはある。残留を信じて、最終節も勝ちたい」と力を込めた。12月4日の最終節はアウェーでの浦和戦。J1残留を果たせるかはF東京の結果次第ではあるが、奇跡の逆転残留を信じ、目の前の試合で勝利をつかみ取る。

(文 西山紘平)

「ゲキサカ」ショート動画

TOP