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3度目の日韓戦に闘志、W杯予選前ラストマッチへザック「最高の舞台」

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 9月に迫ったW杯アジア3次予選に向け、絶好のシミュレーションになる。アルベルト・ザッケローニは4日、韓国戦(10日、札幌ド)に臨む日本代表メンバーを発表。「韓国戦はW杯アジア3次予選に向けた最後の試合になる。我々の目標はW杯に出場することであり、大切な試合になる。同時にこのチームが成長していくことも、これまでどおりの目標。さらに精度を上げ、どんなチームも脅かせる存在になっていきたい」と決意を語った。

 昨年8月30日に就任したザッケローニ監督にとって、約11ヵ月の在任期間で実に3度目の日韓戦となる。初対戦は昨年10月12日。就任2戦目にして敵地・ソウルに乗り込み、0-0で引き分けた。今年1月のアジア杯では準決勝で激突。延長戦、PK戦にまでもつれ込む死闘を制し、アジア王者への最大の関門を突破した。

「アジア杯でも一番優れていたチームだったという印象が残っている。韓国と対戦するのは3回目だが、過去2回はどちらも厳しい戦いになった」。最大の敬意を払ったうえで「こうした真剣勝負、ぎりぎりの戦いをすることでチームは成長する。最高の舞台になる」と歓迎した。

 W杯アジア3次予選の組み合わせも決まり、ウズベキスタン、シリア、北朝鮮と同じC組に入った。9月2日の初戦では埼玉スタジアムに北朝鮮を迎え撃つ。ブラジルW杯への長く険しい道のりがいよいよ始まる。

「親善試合だが、試合の雰囲気はそうならないと思う。韓国戦が終われば、北朝鮮戦まで22日間あるが、その前に本番の雰囲気に慣れることが大事。本番の雰囲気はアジア杯から離れているので、それを取り戻して3次予選に臨みたい」

 6月のキリン杯では3-4-3を採用。ペルー、チェコとそれぞれスコアレスドローに終わった。約10日間の合宿で新たなオプションの導入に大半の時間を費やしたが、今回の韓国戦から本番モードにシフトする。

「キリン杯は2試合あったので、一緒に練習できる時間も長かった。今回は月曜日に集合して、海外組は時差を調整する必要もある。本当の練習ができるのは火曜日だけで、水曜日に試合がある」。1~3日に札幌で行った代表候補合宿でも一貫して基本システムである4-2-3-1を採用。日韓戦もアジアを制した4-2-3-1で臨む可能性が高い。

「頭には3つぐらいのシステムがあるが、相手や試合に合わせて、その中から決めたい。代表チームとして目指すのは、試合の最中でも戦い方やシステムを変えられること。しかも、高い精度で変更できることを目指していきたい」

 アジア杯準決勝ではPK戦の末に勝っているとはいえ、90分間では過去2戦2分。永遠のライバルと今度こそ“決着”を付け、W杯予選に弾みを付けるつもりだ。

(取材・文 西山紘平)

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